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Photographer: Bloomberg

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ドル・円、フラッシュクラッシュ以来の大幅急落-一時101円57銭

更新日時
  • 原油相場を巡る中東リスクが市場のリスク回避の動きに拍車掛ける
  • 為替市場に神経質な動き、緊張感を持って見守る-財務省幹部
Japanese yen and U.S. dollar banknotes.

Photographer: Bloomberg

東京外国為替市場のドル・円相場は大幅に急落し、一時2016年11月以来の安値となる1ドル=101円57銭を付けた。週末にかけての新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や原油相場の急落がリスク回避の動きを加速させた。

ハイライト
  • ドル・円は午後3時31分現在、前週末比2.5%安の102円71銭。取引開始からドル売りが先行し、一時は3.6%安と19年1月のフラッシュクラッシュ(瞬間的な暴落)以来、下落率を記録した
ドル・円急落、3年4カ月ぶり安値更新

市場関係者の見方

ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクター:

  • ドル・円は豪ドル・円が急激に下がる中で、103円、102円と大台を割って急落。新型コロナウイルスの感染拡大で、イタリア北部の封鎖や米ニューヨーク州の非常事態宣言などが嫌気されている。きょうは原油価格の急落が震源
  • 原油安はエネルギー株の下落、そしてインフレ期待の低下、それに伴う長期金利の低下。3月18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)についても50bpの利下げだけじゃなく、ゼロ金利や量的緩和再開まで連想するような動き
  • 緩和余地の少ない円やユーロ、スイスフランはドル安の打撃をもろに受けるという形になっている。欧米の新型ウイルス感染拡大は始まったばかりの上、原油価格の問題が浮上し、まだ今はセリングクライマックスというわけでない

バークレイズ証券の門田真一郎チーフ為替ストラテジスト:

  • 2016年の円高局面で財務省幹部は介入の用意があるとまで述べており、財務省のコメントはまだ警戒度としては差し迫った感じはなさそう
  • グローバルなリスクオフの中でドル・円は下げ止まりづらいうえ、米金利が下がる中で割高だったドルの調整がどこまで続くか、という相場になっている

背景

  • 新型コロナウイルスの感染症例を報告した国の数は8日時点で100カ国に上ったと、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長がツイッターで明らかにした。米ニューヨーク州で非常事態が宣言されたほか、イタリアではロンバルディア州など北部地域を封鎖する政府計画も明らかになるなど感染問題の深刻化が懸念されている
  • 石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が減産強化で合意に至らなかったことを受け、サウジアラビアは日量1000万バレルを十分上回る増産を4月に計画。8日の中東の株式相場は、原油の価格戦争が始まり相場が際限なく下落しかねないとの不安が広がる中で急落
  • 麻生太郎財務相は9日、新型コロナウイルスの感染拡大で急速に円高や株安が進んでいる市場動向について、「足元神経質な動きがあるような感じを受けている」と述べた上で、「しばらくよく見ておかないと1日で変わったりするので、慎重に見極めたい」との意向を示した
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