米雇用者数、2月は予想上回る27.3万人増-新型コロナの影響前
Katia Dmitrieva
更新日時
米国では2月、雇用者数が大幅に増加し、2018年5月以来最大の伸びとなった。新型コロナウイルスの感染拡大が加速する前の段階では、米労働市場は特に堅調だったことが示唆された。
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雇用者数の大幅増は、新型コロナを巡る懸念が強まる中でも雇用が底堅さを保ったことを示唆している。ただ今回の統計は2月半ばまでの状況を反映したものであり、これは諸外国での混乱や国内での感染拡大の影響が広がる前の段階だ。
市場関係者の見方
- FSインベストメンツのチーフ米国エコノミスト、ララ・レーム氏:
- 「ここで重要な明るいニュースは、極めて強い不確実性に直面する中でも、米経済はドイツや日本などと比べずっと強靱(きょうじん)さを見せているということだ」
- クレディ。スイスのチーフエコノミスト、ジェームズ・スウィーニー氏:
- (新型コロナに伴うリスクについて)「労働市場に対する下振れリスクは、今後4週間に明確になる」
詳細
- 平均時給は前月比では0.3%増-予想と一致
- 前月は0.2%増
- 政府部門の雇用者数は4万5000人増と、前月(5万1000人増)に続き高い伸び
- 州・地方自治体で特に大きく増加
- 連邦政府は8000人増-うち7000人は今年の国勢調査のため臨時で雇用した職員
- 政府は国勢調査のため、年内に最大50万人のパートタイム職員を臨時で雇用する計画
- 建設業は4万2000人増(前月4万9000人増)。小売業と卸売業は減少した
- 製造業は1万5000人増-市場調査では前月に続き減少が見込まれていた
- 週平均労働時間は34.4時間(前月34.3時間)
- 労働参加率は63.4%で前月から変わらず
- 「U6」と呼ばれる不完全雇用率は7%に上昇-前月6.9%
- U6にはフルタイムでの雇用を望みながらもパートタイムの職に就いている労働者や、仕事に就きたいと考えているものの積極的に職探しをしていない人が含まれる
- 統計の詳細は表をご覧ください。
原題:U.S. Hiring Surges With 273,000 Gain Ahead of Hit From Virus (2)(抜粋)
(統計の詳細やコメントを追加し、更新します)
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