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KDDI反発、楽天からのローミング料期待-使い放題は自社回線限定

KDDI株が7営業日ぶりに反発した。4月に携帯電話事業に本格参入する楽天が3日に発表した料金プランは、月額2980円の1種類のみで、東京など大都市を中心とした自社回線エリアでは国内通話とデータの利用を無制限とした。エリア外は、提携するKDDIにローミング料が入るため、収益の上積み要因になるとみられた。

  4日の取引で株価は一時、前日比5.3%高の3213円まで買われた。昨年11月5日以来、4カ月ぶり上昇率。楽天株は一時2.5%安の865円まで下げた後、プラス圏に転じるなどもみ合い。

  楽天の発表によると、サービスの開始は4月8日。データの使い放題は国内の自社回線エリアに限られ、KDDIとの提携地域ではデータ容量は2ギガとなっている。通話は双方でかけ放題とした。300万人を対象に当初1年間は無料にする。

  楽天モバイルの山田善久社長は、自社回線と提携エリアのユーザー間の不公平感をなくすため、基地局の前倒し設置で自社エリアを広げていくと強調。顧客目標としては「早期に300万人を目指す」と語った。

Inside Rakuten Mobile New Store and President Yoshihisa Yamada Presentation

楽天の動向は同業他社にも影響を与えている

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の田中秀明シニアアナリストはリポートで、楽天の新料金について「1年間無料は消費者への訴求力がある」とした半面、「金額自体は事前のマスコミ報道もあり、サプライズはない」と分析。早期に300万契約を獲得する可能性は高いが、現行のMVNO230万契約からの移行が大半で、既存事業者からの移行は現時点では限定的とみている。

  また田中氏は、楽天モバイルのMVNO契約の大半がNTTドコモ回線のため、契約者数のマイナス影響を受けるドコモにはネガティブ、楽天モバイルからのローミング収入が利益貢献するKDDIにはポジティブとも指摘した。

  楽天は2026年3月までに2万7397基の基地局を全国に整備し、人口カバー率96%を目指すが、2月時点の設置数は東京23区、名古屋市、大阪市を中心に3490にとどまる。自社エリア外はローミング契約に基づいてKDDIの設備を利用する。従量課金制を採用し、1ギガ当たり約500円のローミング料金を支払うため、早期に全国整備が進むと負担は軽くなる。

  投資が先行するモバイル事業の営業赤字は、昨年10-12月期(第4四半期)で266億円と1年前の5.5倍に拡大。楽天の広瀬研二副社長兼最高財務責任者(CFO)は、先行投資によりモバイル事業単体で今期は相当の赤字を計上するが、3年程度で黒字化できる見込みと語った。

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