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新型肺炎対策で緊急事態宣言も可能な立法措置へ-安倍首相

更新日時
  • 新型インフルエンザ特措法と同等の対策を想定-臨時休校は政治判断
  • 韓国・大邱市などの感染症危険情報「レベル3」に引き上げ-外務省
安倍晋三首相

安倍晋三首相

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Getty Images AsiaPac

安倍晋三首相は2日午前の参院予算委員会で、新型コロナウイルス感染症対策について「最悪の事態を想定し、あらかじめ備えることが重要だ」と述べ、政府による緊急事態宣言を含め、新型インフルエンザ等対策特別措置法と同等の対策を講じることが可能となるよう立法措置を早急に進める考えを示した。

  新型インフル特措法では、首相が緊急事態を宣言すると、都道府県知事は住民への外出自粛のほか、学校や映画館などの施設使用制限・停止、臨時の医療施設を開設するための土地使用、医薬品や食品の売り渡しを民間などに要請できる。従わない場合で特に必要な時は物資の収用など強制的な措置も可能としている。新型コロナウイルス感染症は同法の対象とならないため、政府はこれを参考にした法整備が必要と判断した。

  安倍首相は先月27日、全国の小中学校、高校や特別支援学校に3月2日から春休みに入るまでの臨時休校を呼び掛けたが、法的な裏付けはなく、緊急性を踏まえた政治判断と位置付けている。

  2日の参院予算委で、首相は「子供たちの健康、安全が第一であり、学校において子供たちへの集団感染という事態は何としても防がなければならない」と理解を求めた。職場を休まざるを得なくなった保護者を対象にした新たな助成金創設や、感染拡大で影響を受けた中小企業への資金繰り支援なども含めた緊急対策の第2弾を10日を目途にまとめる考えも示した。

イベント自粛期間

  日本国内の感染者は厚生労働省の1日夜のまとめでは254人で、6人が死亡した。2日には愛媛県が県内初の感染者が確認されたと発表した。伊予銀行に勤務する40代女性で、他にも感染者が確認された大阪市内のライブハウスで行われたコンサートに参加していた。同行は感染していたのは愛南支店の行員と発表した。北海道では新たに5人の感染が公表され、計77人となった。

  政府はこのほか、多数の人が集まる全国的なスポーツ、文化イベントの中止、延期、規模縮小などの対応を求めている。菅義偉官房長官は2日午前の記者会見で、イベント自粛を求める期間について「今後については感染拡大の状況を見ながら判断する」と語った。

  国の専門家会議の尾身茂副座長は2日夕に記者会見し、北海道などのデータ分析で「症状が軽い人が気が付かないうちに感染拡大に重要な役割を果たしていると考えられる」との見解を示した。特に若年層に対し、感染拡大防止に協力を求めた。

  国内感染者の約80%は他の人に感染させていないが、屋形船やライブハウスなど「屋内の閉鎖的な空間で人と人が至近距離で一定時間交わる」場所では1人が複数人に感染させた事例があるとも指摘した。

習近平氏の訪日延期と報道

  また、産経新聞は1日、4月上旬で調整してきた中国の習近平国家主席の国賓としての来日を延期する検討を進めていることが分かったと報じた。来日時期は事態の推移を見つつ改めて調整するが、東京五輪・パラリンピック後の秋以降が有力という。ロイターも2日、日中両政府が来日延期で事実上合意し、安倍首相が週内にも公表すると報じた。

  菅官房長官は2日の会見で、習氏の国賓訪日について「現時点においては、予定に変更はない」としつつ、「十分な成果を挙げる必要があるとの観点から、引き続き日中間で緊密に意思疎通を図っていきたい」と述べるにとどめた。

  

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(北海道の新たな感染者情報、専門家会議の会見などを追加し、更新しました)
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