【米国株】ダウ1190ドル安、国債利回り大幅低下
Vildana Hajric、Katherine Greifeld27日の米株式相場は急落。国債利回りも大きく下げた。原油先物相場は5営業日続落。新型コロナウイルスの感染拡大を巡る懸念が強まった。
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S&P500種株価指数は4.4%下げて安値引け。2011年8月以来の大幅安となった。一時は下げを縮める場面もあったが、取引終盤に再び下落幅を拡大した。カリフォルニア州知事が、アジアに渡航後、帰国した8400人に新型ウイルスの兆候が見られないか経過観察していると明らかにしたことに反応した。同指数の週初からの下げは10%を超え、調整局面入りとなった。
MUFGユニオンバンクのチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「株も債券も投資家は絶望的になっている」と指摘。「この先について、よりしっかり理解している人がいれば是非教えて欲しい。経済は一直線に落ちてしまうというのが、現在広がっている見方だからだ」と述べた。
逃避需要から安全資産は買われた。円は上昇し、米10年債利回りは過去最低を更新した。
S&P500種は前日比4.4%安の2978.76。ダウ工業株30種平均は1190.95ドル(4.4%)下げて25766.64ドル。ナスダック総合指数は4.6%下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.26%。
ニューヨーク原油先物相場は5営業日続落。2019年1月初め以来の安値となった。新型ウイルスの感染拡大で経済成長が打撃を受けるとの懸念が強まった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は1.64ドル(3.4%)下落し1バレル=47.09ドル。ロンドンICEの北海ブレント4月限は1.25ドル安の52.18ドル。
ニューヨーク金先物相場は小幅安。一時の上げを失う展開となった。米国株相場が午後の早い時間に一時下げを縮小したことが手掛かり。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は60セント(0.1%未満)安い1オンス=1642.50ドル。
原題:Stocks Fall Most Since August 2011 on Virus Angst: Markets Wrap(抜粋)
Crude Sinks to Lowest in a Year as Coronavirus Panic Increases
Gold Erases Gains as Stocks Come Off Lows; Copper Loss Ebbs