コンテンツにスキップする

MUFG:グラブに780億円出資、次世代金融サービスを加速へ

更新日時
  • 収益化しながら新金融サービスに挑戦、日本での展開もー亀沢副社長
  • 日本で共同金融ラボ開設を検討、AIアルゴリズム活用ーグラブ社長

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、シンガポールに本社を置く配車大手グラブ・ホールディングスに最大7億600万ドル(約780億円)を出資することで合意した。両社が25日発表した。

  MUFGの強みである金融知見やノウハウを、グラブが持つ先進技術やデータ活用手法と掛け合わせることで、グラブの利用者に次世代金融サービスの提供を目指す。MUFGにとっては既存金融サービスを超える新たなビジネスモデルへの挑戦となり、国内で次世代デジタル金融サービス実現の加速につなげる。

  MUFGの亀沢宏規副社長はメディア向けの電話説明会で、情報通信技術の活用により時間や場所にとらわれない「ユビキタス」バンキングの動きが東南アジアでは始まっていると指摘。新しいサービスに「収益化しながら挑戦する」ことで、将来的には日本やグローバルでの展開もあり得るとの見方を示した。

  MUFGは、タイのアユタヤ銀行やインドネシアのバンクダナモンなどへの戦略的出資を通じて同地域でビジネス基盤を築いている。グラブとの提携によりパートナー銀行とのシナジー深化や事業のさらなる拡大を図るとしており、タイやインドネシア、ベトナムでそれぞれの顧客の同意を得ながら保有データを融合させたスコアリングモデルを作ることなどを検討する。

  グラブのミン・マー社長は同説明会で、MUFGとの提携理由について、東南アジアで銀行口座を持たない人に金融サービスを提供する「金融包摂」を行うビジョンをMUFGと共有できたことを挙げた。当面、日本でライドシェアを展開する計画はないが、同社のAIアルゴリズムとMUFGの金融知見を組み合わせて共同で「AIラボ」を開設することは検討していると述べた。

Views Of The Grab Application as Grab Looks To Acquire Uber's Business In Southeast Asia

MUFGはグラブに最大780億円を出資へ

  MUFGは2020年度までの中期経営計画で11の構造改革の柱を掲げ、デジタライゼーションは「全ての戦略を貫く柱」と位置付けて取り組んできた。関係者によると、今回のグラブへの出資は4月に社長に就任予定で、MUFGコインなどグループ全体のデジタル戦略の推進を担ってきた亀沢副社長が主導した。

  グラブは昨年12月、シンガポールの通信大手シンガポール・テレコムと共同で、同国のデジタルバンク(仮想銀行)の免許取得を申請。金融事業への参入を目指していた。グラブにはソフトバンクグループが総額26億6000万ドルを出資している。

(詳細を追加して記事を更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE