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中国の病院、がんや腎不全でも受け入れ拒否-新型肺炎対応で巻き添え

  • 新型肺炎と関係のない緊急の病状を抱える中国人患者を受け入れず
  • 必死に助け求める患者の投稿や治療を受けられず自殺した市民の話も

25歳の元鍼(はり)師、リュー・チャオさんは、中国湖北省武漢市の病院で脊髄を圧迫する腫瘍を治療する手術を待っていたが、突然退院するよう告げられた。新型コロナウイルスの感染拡大で同市の医療体制は危機に陥り、全ての医療資源がウイルス封じ込めに向けられている。

  それから1カ月、リューさんは病院に治療を求めては次々に受け入れを拒否されてきた。強烈な慢性的痛みを抑えるために強力な鎮痛剤オキシコンチンを服用しているが、薬は底を尽きつつある。「これからどうしたらいいか分からない」とリューさんは話す。

  リューさんのように新型ウイルスと関係のない緊急の病状を抱える中国人患者が巻き添えになるケースが増えている。

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  こうした状況は新型ウイルス感染拡大の中心である湖北省で最も顕著だが、国内の豊かな都市でさえ新型ウイルス以外の医療サービスが不十分となる事態が生じている。

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武漢市に設置された仮設病院で患者の治療にあたる医療関係者(2月18日)

出典:Getty Images経由のAFP

  新型ウイルス対応を強化するため、中国全土の病院から湖北省に2万3000人余りの医師と看護師が派遣されており、広東省や江蘇省などの一部病院では医療スタッフの数が減少している。

  また、医療スタッフが新型ウイルスにさらされる恐れがあるため、北京や上海など大都市の一部の病院は、たとえがんや腎不全で緊急の治療が必要でも、全ての新規患者の受け入れを拒否している。

  中国のSNSでは、政府の初動対応の遅れに既に怒りが高まっているが、今では必死に助けを求める患者からの投稿や、治療を受けられずに自殺した市民の話が話題になりつつある。

原題:Overwhelmed Chinese Hospitals Turn Away Patients Without Virus(抜粋)

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