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【日本株週間展望】一進一退、速い感染ペースに警戒感-乏しい好材料

  • 感染拡大に伴う経済活動の自粛、日本株の足かせとなる恐れも
  • 堅調な米経済指標と株価動向が下支えに-消費者信頼感指数など発表

2月4週(2月25日-2月28日)の日本株は一進一退の展開となりそうだ。新型コロナウイルスの国内感染が拡大する中、人の集まるイベントが自粛され始めるなど、経済活動への影響拡大が懸念されて上値は重そうだ。


  新型コロナウイルスの国内感染が拡大を続けており、米疾病対策センター(CDC)は、日本と香港への渡航者に注意を呼び掛けた。情報の視覚化サービスを手掛けるジャッグジャパンによると、感染者の分布は北海道から九州、沖縄にかけて広く確認される。事態を重くみる厚労省は今週、感染拡大を防止する観点から各種イベント開催の必要性をあらためて検討するよう促した。依然、収束が見えないことから、日本経済に一定のマイナス影響を及ぼす経済活動の自粛は日本株の足を引っ張りかねない。

  日本の株価の下支えになりそうなのが、堅調な米国の経済指標と同国株価の動き。米国では25日に2月コンファレンスボード消費者信頼感指数、26日に1月新築住宅販売件数、27日に1月耐久財受注が予定される。市場は、消費者信頼感指数が132.5(前回131.6)に上昇し、新築住宅販売は前月比2.3%増(前回0.4%減)に改善するとみる。耐久財受注はボーイング737MAX問題も影響して1.5%減(前回2.4%)と縮小の見込み。一方、日本国内では28日に1月鉱工業生産が発表になる。市場は前月比0.2%増(前回1.2%増)と鈍化を見込む。

  日本株は、新型ウイルスによる経済や企業活動への懸念で広く売られて下落、第3週のTOPIXは週間で1.7%安の1674.00と続落した。

TOPIXの推移

《市場関係者の見方》

T&Dアセットマネジメントの浪岡宏ストラテジスト

  「新型コロナウイルスの拡大スピードが速い。致死率は高くないが重症化率は10%と高く、日本経済に与える影響を考えれば懸念される。もっとも、新型ウイルスの問題以前に国内経済指標には経済の弱さが表れており、28日の鉱工業生産も慎重に見ないといけない。一方、米国は企業も個人もマインドに問題なく、コンファレンスボードや、地区連銀の製造業活動などで米国経済の回復を確認すれば、日本株の下支え要因になる」

アセットマネジメントOne運用本部調査グループの村上尚己シニアエコノミスト

  「下振れリスクに警戒が必要だろう。新型ウイルスをめぐる混乱がどうなるかが焦点。新型ウイルスによるダメージが大きいのは中国だが、国が対策に動いていることで今のところ制御可能な状況だと投資家は受け止めている。これが米国株の底堅さにもつながっている。一方、日本は対応が甘くて遅く、状況は中国以上に深刻になのではないかと投資家が気付き始めた。国内には悪い材料しかないが、反発する場合、米国や中国株への連れ高ということに限定されそうだ」

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