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アップルの業績未達見通し、中国への過度の依存に疑問符

  • 新型ウイルス感染拡大、アップルの需給両面に打撃
  • 低価格iPhoneの新モデルは3月発売予定も計画は流動的-関係者

アップルは同社の成長と成功の原動力になってきた中国での予期せぬ情勢変化で、ここ2年間で2度目の売上高見通し下方修正を余儀なくされた。米国との貿易戦争に続いて、新型コロナウイルスを巡る懸念が広がる中国が、アップルにとって信頼できる市場かつ、サプライチェーン(供給網)のパートナーの役割を果たせるどうか疑問が生じている。

  新型ウイルス感染拡大により、中国の綿密に調整された生産と物流が妨げられており、アップルにとっては需給両面からの打撃だ。同社の発表によれば、工場の操業再開は予想よりも緩慢なペースで、中国の42店舗の大半は休業同然の状態にあり、世界で人口最多の同国での混乱にアップルのビジネスがどれほど深刻な影響を受けるかを物語っている。

  中国での売上高減少は今四半期で最も直接的な影響となる可能性が高いが、同国での広範囲にわたる生産のボトルネックがその後数カ月に世界の「iPhone(アイフォーン)」収入を損なう恐れがある。

  ブルームバーグ・ニュースの報道では、新型ウイルスによる問題を抱える中にあって、 アップルは400ドル(約4万4000円)前後の低価格アイフォーンの新機種を投入する準備を進めている。同モデルは依然として3月発売予定だが、計画はまだ流動的だと事情を知る複数の関係者は話した。

  同社はまた、2020年前半に新しいカメラシステムを搭載した「iPad Pro(アイパッド・プロ)」の新モデルを準備中だが、新型ウイルスの影響で計画に遅れや制約が生じる可能性もある。

アップルの製品発売予定に遅れも

出典:ブルームバーグ

  1990年代後半にアップルに入社したティム・クック最高経営責任者(CEO)は、同社のサプライチェーンを効率的な巨大システムに変化させ、長年にわたり業界の羨望の的になった。製品は中国の低コストながらも熟練した労働力を利用して製造され、数日で世界中に出荷される。

  現場での業務は台湾のフォックスコン・テクノロジー・グループ、物流面では中国政府の潤沢な輸送投資をそれぞれ頼りに、アップルは主に中国で製造のアイフォーンやアイパッドなどの製品を販売し、時価総額1兆ドル企業に飛躍した。

  そうした中でアップルは17日、新型ウイルス感染拡大の影響が予測不可能だとして、既に通常より広い幅で設定していた1-3月期の業績ガイダンスを引き下げた。河南省鄭州にあるアイフォーン製造主要基地での生産混乱は4-6月期以降にも及ぶ恐れがある。

  フォックスコンの中核企業、鴻海精密工業は予定より数週間遅れの17日になってようやく季節採用に着手したが、施設内でのウイルス感染抑制を意図した新方針が大きな妨げとなっている。帰省先から戻る従業員の最長14日間の隔離策実施により、フォックスコンは多数のスタッフの動きを管理する新たな課題に直面している。

  クロス・リサーチのアナリスト、シャノン・クロス氏は、「アイフォーンの供給不足が中国以外でも生じ始めると予想され、ガイダンスに影響するだろう」と指摘。「アップルの中国でのサプライチェーンは極めて綿密で大規模であるため、それを域外で再現することは難しい」との見方を示した。

Coronavirus Decimation

Smartphone shipments in China are projected to take a big hit in the first half before recovering

Source: Strategy Analytics

原題:
Apple Outlook Cut Renews Questions About China Over-Reliance (1)(抜粋)

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