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クルーズ船の感染者500人超える、新たに88人が陽性-新型肺炎 (4)

更新日時
  • 陰性の乗客は19日から下船開始、全員の検体採取が完了
  • 国内の重症患者は23人、うちクルーズ船以外は3人-加藤厚労相
U.S Citizens Evacuated From Quarantined Cruise Ship In Japan
Photographer: Carl Court/Getty Images AsiaPac
U.S Citizens Evacuated From Quarantined Cruise Ship In Japan
Photographer: Carl Court/Getty Images AsiaPac

新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号で18日、新たに検査結果が判明した681人のうち88人の陽性が確認された。厚生労働省が発表した。同船の感染者は検査を受けた延べ2404人のうち計542人(うち日本人212人)となった。このほか、和歌山県では同船に看護師として乗船した男性ら3人の感染も分かった。

  厚労省によると、検疫検査で船内に残っていた乗客全員の検体採取は終了しており、陰性だった乗客は19日から21日ごろにかけ、順次下船する。乗員についても今後、全員に対してウイルスを高精度で検出するPCR検査を実施する方針。横浜港に接岸して検疫を実施していた同船には当初乗員・乗客約3700人が乗船していたが、入院加療が必要な人や感染確認者のほか、高齢者、基礎疾患を持つ一部乗客らが既に下船している。

  5日朝から乗客全員を自室で待機させ14日間の健康観察を行っている。厚労省は症状もなく、検査で陰性が確認された乗客は19日以降は「感染している恐れはないことは明らか」として検疫法に基づき下船し、日常生活に戻ることを認めた。 

  一方、これまで日本で見つかった感染者のうち集中治療室(ICU)での治療や人工呼吸器の装着が必要になっている重症者は、死亡した神奈川県の女性を除き、17日時点で23人。内訳はクルーズ船関係が20人、その他が3人。加藤勝信厚労相が18日午後の衆院予算委員会で明らかにした。

  また、和歌山県は同日、新たに3人の感染者が見つかったと発表した。うち1人は「ダイヤモンド・プリンセス」号で13日から15日にかけ、活動していた30代の男性看護師。このほか10代の男性1人も含まれている。NHKによると新たに東京都で3人、神奈川県と愛知県でぞれぞれ1人の計5人の感染も確認された。

U.S. Evacuate Citizens Onboard Diamond Princess Cruse Ship in Yokohama

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

オーストラリア、カナダなどもチャーター機

  茂木敏充外相は18日の閣議後の記者会見で、米国に続き、オーストラリア、カナダがチャーター機を19日以前に派遣し、自国民を帰国させるほか、イタリア、韓国、香港もいずれかの段階で航空機を派遣する意向を示していることを明らかにした。19日以前の下船については日本の一般市民と接触しないよう、今後対策を調整するという。米国はチャーター機で自国民の乗客約300人を退避させた。

  また、クルーズ船「ウエステルダム」号からカンボジアで下船した日本人乗客4人が18日に成田空港に到着した。茂木外相によると、現地の検査では感染していないと判明したが、成田でも再検査を受けている。 

イベントに影響

  国内での感染拡大を受け、23日の天皇誕生日で一般参賀が中止になったほか、3月1日の東京マラソンで一般ランナー参加が取りやめになるなど影響が広がっている。3月8日には自民党大会も予定されているが、同党は延期か規模を縮小する検討に入ったと共同通信は報じた。加藤厚労相は18日の閣議後会見で、開催するかどうかは「イベント主催者で適切に判断すること」との認識を示した。

  一方、菅義偉官房長官は18日午前の閣議後会見で、共同通信社の職員10人が既に感染が判明したハイヤー運転手の車を利用していたことを明らかにした。共同は同日午後配信した記事で、うち7人は乗車から14日を経過しても症状が確認されていないため、18日以降、順次業務に復帰させることを明らかにした。3人は保健所の指示で自宅待機させているが、発熱などの症状はないという。

(5段落目に東京、神奈川、愛知での新たな感染者確認の情報を追加して更新しました)
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