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映画「パラサイト」で見せつけた韓国のソフトパワー

  • Kポップと韓流ドラマに続き、韓国映画も人気コンテンツに
  • 製造業中心からの脱却を目指す韓国経済にも文化の輸出は重要
relates to 映画「パラサイト」で見せつけた韓国のソフトパワー

Parasite Source: CJ Entertainment

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Parasite Source: CJ Entertainment

韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が第92回アカデミー賞で外国映画として初めて作品賞を獲得したことで、同国の文化大国としての地位は世界で本格的に認められることになった。

  同作品は格差社会を描いたダークコメディーで、バルンソン・エンターテインメント・アンド・アーツが1100万ドル(約12億円)をかけて制作。作品賞のほか、監督賞や脚本賞、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)も合わせて受賞し、韓国のインターネット上では歓喜の声があふれた。

  Kポップと韓流ドラマの人気爆発で韓国発ソフトパワーの主軸となった同国エンターテインメント業界だが、今回のアカデミー賞受賞で大きな節目を迎えた可能性がある。製造業中心から脱却しつつある韓国経済にとっても、文化の輸出は重要性が高まっている。

  「パラサイト」のこれまでの興行収入は1億6500万ドル。オスカー獲得のサプライズを受け、この数字は今後さらに跳ね上がるとみられる。劇場公開がすでにほぼ終了している米国では再上映につながりそうだ。

  男性ポップグループ「BTS(防弾少年団)」が世界中でKポップ人気をけん引するなど、韓国のエンターテインメント大国としての地位は過去10年で進化してきた。Kポップや韓流ドラマなどに比べれば規模はまだ小さい韓国映画だが、韓国コンテンツ振興院(KOCCA)によると、2018年の興行収入は約20億ドルに達した。

文大統領も喜びのツイート

  「パラサイト」のオスカー獲得でツイッターなどソーシャルメディア上には祝福と歓喜のメッセージがあふれ、文在寅大統領も同作品の成功を誇りに思うとツイート。バルンソン・エンターテインメントの株価は10日に19%高、その後も今週は連騰している。

  「これは韓国映画が世界的に成長するための転換点になる」。韓国映画振興委員会のスポークスマン、キム・ヨンホ氏はこう語り、「最高の偉業だ」と付け加えた。

  また、ユージーン・インベストメント・アンド・セキュリティーズのアナリスト、サン・ウンハン氏は「これは間違いなく韓国のコンテンツに世界的な注目を集めるイベントであり、テレビドラマやKポップだけでなく映画にもその境界が広がる」と語った。

  韓国CJグループの子会社で「パラサイト」の投資やマーケティングを率いたCJ ENMは、今後も韓国映画を世界市場に送り出す手助けとしていくとしている。

  映画「パラサイト」への出資で大当たり、韓国の小規模ヘッジファンド

  ポン・ジュノ監督が「パラサイト」の前に制作した2作品「スノーピアサー」と「オクジャ」は米国での興行成績が振るわなかった。しかし今では、ネットフリックスで最も人気のある映画作品の2つとなっている。

原題:
Shock ‘Parasite’ Oscar Showcases Korea’s Soft Power (Correct)(抜粋)

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