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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
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TOPIXの基準見直し、思い切った銘柄削減に踏み込むべきとの声

  • 構成銘柄の減少は450ー550社にとどまる-ゴールドマン試算
  • 銘柄数上限と定期入れ替えで企業価値は向上へ、持ち合い解消も期待
Employees work at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan, on Friday, Dec. 28, 2018. Japanese shares fell, with the Topix index capping its worst annual performance since 2011, in a year that saw U.S.-China trade tensions deal a heavy blow to investor sentiment.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

昨年12月に金融審議会が示した報告書に基づいて東証が進めている東証株価指数(TOPIX)の見直しについて、踏み込んだルールを作ることで構成銘柄の削減を優先すべきだとの声が市場に広がっている。東証は市場改革骨子とともにTOPIXの見直し案を2月中にも公表する。

  TOPIXは東証1部に上場する約2150銘柄で構成される。指数に連動した運用をしようとすれば、流動性の低い銘柄の価格にゆがみが生じて見えざるコストがかかる。銘柄数の見直しは、こうした問題の解消のために必要だとされる。

  先進国の代表的ベンチマークは、米ダウ工業株30種平均が30銘柄、英FTSE100が100銘柄、独DAX30が30銘柄。TOPIXとは桁が違う。

  ゴールドマン・サックス証券の建部和礼ストラテジストは、金融審の案について「踏み込んだ改革を求めている投資家の期待を下回る」と話す。同氏の試算によれば、銘柄の削減数は450ー550社にとどまり、想定よりはるかに少ない。同氏は構成銘柄はもっと削減すべきだと強調する。

  市場再編では1部に相当する「プライム」(仮称)への上場に必要な流通時価総額100億円という条件が、TOPIX見直しの際にも検討されることだけは決まっているが、詳細の詰めは現在進行中。ただ、東証が昨年5月に示した資料によれば基準から漏れるのは300社に過ぎず、市場との間にギャップがある。東証広報の原田史樹氏は、市場改革の検討状況についてコメントを控えた。

  日本取引所グループの清田瞭CEOは昨年11月の会見で、TOPIXについて「新陳代謝が起きず、運用者から見れば積極的に投資すべきでない銘柄が含まれている」と述べ、銘柄数の削減に肯定的な姿勢を示した。報告書には、構成銘柄数に上限を設けて定期的に入れ替えを行うことや、ガバナンスなどの要素を加味することが引き続き検討されるべきだと明記されたが、削減数が少なければ骨抜きになる可能性もある。建部氏は、ガバナンス重視の観点から「持ち合い株」が浮動株から除外されるのではと期待する。

TOPIXに競争で市場活性化へ

  大和総研政策調査部の神尾篤史次長は、構成銘柄数に上限を設けることが必要だとした上で、米S&P500種株価指数と同等数にするなら、プライムから450社、スタンダードから50社の500社が考えられると話す。努力しないとTOPIXには入れないという状況にすることで企業の「競争」や「企業価値の向上」が促され市場活性化につながるとメリットを強調する。

  東証は、市場改革の骨子やTOPIXの見直し案を公表した後、上場会社や市場関係者らの意見を考慮して6-7月にも新制度を決める。その後、段階的に新制度への移行を進め、市場改革を2022年上期中にも完了させたい考えだ。

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