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デジタル通貨で米国と協調必要、中国の覇権阻止-自民議連があす提言

  • 米国抜きでは基軸通貨の覇権挑む中国に対峙できず-中山外務政務官
  • デジタル人民元、一帯一路の経済圏の標準になる可能性強い-中山氏

自民党のルール形成戦略議員連盟(甘利明会長)はデジタル通貨に関する提言を7日に取りまとめ、近く政府に提出する。世界初の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に向けた準備を進めている中国のデジタル人民元に対抗するため、世界の基軸通貨ドルを発行する米国とCBDCで協調する必要性を盛り込む。

  同議連の事務局長を務める中山展宏外務政務官が、6日のインタビューで明らかにした。中山氏は「米国抜きでは今の基軸通貨や国際決済システムの覇権に挑戦していこうという中国に対峙(たいじ)できない」との危機感を表明した。

  日本銀行や欧州中央銀行(ECB)など6中銀は先月、デジタル通貨に関する共同研究に乗り出すことを発表したが、米連邦準備制度理事会(FRB)はこれに参加していない。中山氏は「米国とプラットホームを共有できるよう日本が橋渡しをすることが一番大事」と述べた。

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Norihiro Nakayama

Source: Noriyuki Nakayama’s Office

  ブレイナードFRB理事は5日の講演で、FRBが米国のデジタル通貨の実現可能性について研究していることを明らかにし、ドルの重要な役割を考慮すると、CBDCに関する研究と政策策定で「われわれが最前線に位置し続けることが不可欠だ」との考えを示した。

  国際通貨基金によると、昨年の通貨別取引量のシェアは、米ドルが44.2%、ユーロは16.2%、日本円は8.4%の順で、世界2位の経済大国である中国の人民元は2.2%と8位にとどまる。中国には資本取引規制があることで人民元の国際化は難しいとの見方もあるが、中山氏は「デジタル人民元は一帯一路のデジタル経済圏の標準になる可能性が非常に強い」との見方を示した。

  デジタル人民元を通じて新興国における中国のプレゼンスが一層高まるのに対抗し、「CBDCをつくることによって金融包摂に乗るデジタル通貨の選択肢を増やしておくのは大事」と説明。「アフリカ諸国でデジタル人民元が流通するようになった時に慌てて日本が動き出すようでは駄目で、その時選択肢になり得るような技術力と対応を取れるようにしたい」と語った。

  今回の提言は、デジタル円の発行自体を訴える内容ではなく、デジタル円発行に向けた技術力や環境の整備が主眼。環境整備の一環としては、ブロックチェーンや電子マネーの技術を持つ民間企業とともにデジタル通貨に用いられる技術の研究を進めることや、個人情報保護やマネーロンダリング(資金洗浄)対策などに関する法整備を促すことを念頭に置く。

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