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WHOの「緊急事態」宣言で何が変わるか-QuickTake

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世界保健機関(WHO)は30日、中国を中心とした新型コロナウイルスの感染拡大について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。宣言により、WHOは新型ウイルスを巡る世界的状況の先行きを左右する権能を得た。各国政府や企業は既に新型ウイルスの封じ込めに注力しているが、WHOの動きはこうした対応をさまざまな形で加速させる可能性がある。

  • 今回の宣言は、公衆衛生上の緊急事態の深刻さを示している
  • 宣言は各国に対し、WHOが主導する形で人員や資金などの資源を調整し、最大限協力するよう促す
  • 宣言は新型ウイルスの危険性を浮き彫りにした。このため感染者が確認された国の市民に保健衛生勧告に従うよう説得しやすくなる
  • 宣言により、WHO緊急委員会は都市や地域、各国の住民の移動に関して勧告する権限を得る。この権限は、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)のように急速かつ広範囲に感染が拡大するケースで活用される場合が多い。SARSの時は数カ月で29カ国に感染が広がり、死者は774人に達した
  • 宣言の結果、中国・香港行き航空便が多いエティハド航空とカタール航空のほか、長距離路線の航空会社で最大手のエミレーツ航空などが影響を受ける可能性がある。これらペルシャ湾岸諸国の航空会社は中国からの便の乗客を欧州、アフリカ、中東に運ぶハブの役割を果たしている。他の航空会社は中国便を減らしているが、これらの航空会社にとって中国便はドル箱であるため、減便には消極的だ
  • WHOは、各国が講じる公衆衛生措置が科学的に妥当かどうか審査する権限を付与される。WHOの勧告よりも厳しい移動・貿易制限を課す国があれば、WHOは科学的な根拠を示すよう求めることができる
  • WHO加盟国には勧告に従うよう強い圧力がかかる。ジョージタウン大学のレベッカ・カッツ教授によると、加盟国はWHOの05年国際保健規則を順守しなければならず、従わない場合は国際法違反になる可能性がある

原題:Here Is What a WHO Global Health Emergency Means: QuickTake(抜粋)

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