船内足止めの伊クルーズ船乗客が下船、コロナウイルス感染は陰性
Alberto Brambilla、Jonathan Levin、John Follain
更新日時
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1人に感染の疑い、発熱と呼吸器の症状が見られていた
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乗客6000人のうち750人が中国出身-広報担当者
イタリアの港に寄港したクルーズ船の乗客1人に新型コロナウイルスの感染が疑われる症状が見られたとして、船内に足止めされていた乗員乗客約7000人はウイルス感染ではなかったことが分かり、下船を始めた。クルーズ船は米カーニバルが保有している。
カーニバルのイタリア子会社コスタ・クルーズによると、症状が見られたのは「コスタ・スメラルダ」号に乗船しているマカオ出身の女性(54)。同号はローマ北西のチビタベッキアに停泊中で、女性は船内で隔離されている。検査の結果、症状はコロナウイルスによるものではないことが分かった。

停泊中の「コスタ・スメラルダ」号
チビタベッキアのテデスコ市長は、完全な検査結果が明らかになるまで船の封鎖を続けるよう求めていた。イタリア沿岸警備隊によると、女性は発熱と呼吸器の症状が見られ、ローマの医療チームが診察に当たった。
31日朝に下船する乗客らからは「自由になった」との声が聞こえた。
イタリアのメディアによると、乗客らは船の封鎖と情報の欠如に抗議していた。イタリア人の乗客はANSA通信に対し、「情報がない。船上ではネットワークにつながらないため、インターネットにもアクセスできない」と不満を訴えたという。
船はイタリア北部のラ・スペツィアに向かうところだった。乗員1000人、乗客6000人で、このうち750人が中国からだと、港の広報担当者が明らかにした。
原題:Italy Cruise Ship Still Locked Down as First Tests Exclude Virus、Passengers Allowed to Leave Cruise Ship After Italy Virus Scare(抜粋)
(下船開始の情報を追加し、書き換えます)
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