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新型肺炎が企業の業績予想狂わす、スタンレー電は今期計画を取り下げ

  • 1カ月停止で日本の自動車メーカー利益を3-4%押し下げ-専門家
  • 任天堂社長、ゲーム機スイッチ生産計画に「少なからず影響」と発言

世界的に感染者が急増している新型肺炎が日本企業の業績予想を狂わせ始めた。自動車用照明メーカーのスタンレー電気は、新型コロナウイルスなどの影響から現時点で算定が困難とし、今期の業績計画を取り下げた。

  スタンレーは30日の発表資料で、今期(2020年3月期)の業績計画を未定に変更した理由について、世界的な自動車生産台数の減少や過去の品質問題に関する費用の計上などで第4四半期の事業環境は厳しい、と予測。さらに、中国を中心とした新型コロナウイルスによる生産、調達、販売への多大なる影響も見込まれると説明した。

  同社はこれまで、為替の円高傾向なども踏まえ、今期の売上高見通しを前期比6.5%減の4060億円、営業利益は20%減の430億円、純利益は19%減の326億円と計画していた。スタンレーは中国で、新型ウイルス発生地の武漢をはじめ、天津や上海、蘇州など複数の事業拠点を持っている。

  同時に公表した19年10-12月期(第3四半期)の営業利益は101億円と市場予想の107.5億円を下回った。第3四半期までの累計では317億円と、取り下げ前の通期計画に対する進捗(しんちょく)率は74%だった。

  ブルームバーグのデータによると、前期の地域別売上高比率は日本が38.3%、米州が20.8%、アジア・大洋州が19.4%、中国が19.2%など。主な製品供給先はマツダやホンダ、トヨタ自動車、日産自動車、米フォード・モーターなど日米の大手自動車メーカー。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の試算では、湖北省全体の自動車生産が1カ月停止した場合、2020年の中国全体の自動車生産を20万台近く押し下げると予測。同省に車両工場を持つホンダの今期純利益は約4%、日産自は約3%下振れる可能性があると分析した。

  また、任天堂の古川俊太郎社長は30日の決算会見で、新型コロナウイルス流行の家庭用ゲーム機スイッチへの影響について、「生産計画への影響は少なからず出始めている」と発言。事態が「長期化することがあれば、出荷計画にも影響が出てくる」とも述べた。

  中国国家衛生健康委員会は30日、新型コロナウイルスの感染による死者はこれまでの132人から170人に増え、中国本土の感染症例も7717件に達したと発表している。

Wuhan hospital

中国武漢市内の病院

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