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新型ウイルス、エボラと比べ症状軽いからこそ危険-専門家指摘

  • 新型ウイルスの致死率は2%前後、エボラ50%、SARS10%
  • 無症状ないし軽い症状の患者がウイルス拡散する恐れ

エボラ出血熱を引き起こすエボラウイルスの致死率は約50%、重症急性呼吸器症候群(SARS)のコロナウイルスは10%だった。これに対し、現在、感染が広がっている新型コロナウイルスは約2%と推定される。多くの人は感染しても風邪やインフルエンザ程度の症状にとどまる。

  これは一見、朗報のように思えるが、科学者や公衆衛生専門家らはむしろ、だからこそ警戒すべきだと指摘する。

  新型ウイルスは症状が激しくないためにかえって気が付かれないまま拡散し、最も抵抗力の弱い人を重症に陥らせる。専門家は、無症状あるいは軽い症状の患者が普段通り行動して広い範囲に感染を広げ、死者を増やすのではないかと懸念している。中国の当局者はこうした場合、封じ込めを目指す政府の取り組みは無駄に終わるとしている。

  感染症専門家でユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)泌尿器生物学センター所長のジェニファー・ローン氏は、「こうしたウイルスは非常に恐ろしく、致死率も高いが、ヒースロー空港など人口密度の高い場所以外では長く生きられない可能性が高い」と指摘。「ウイルスは宿主なしでは生き残れない」と述べた。

  新型ウイルスはインフルエンザとよく比べられる。米疾病対策センター(CDC)によれば、米国では毎年、1000万-5000万人がインフルエンザにかかり、数万人が死亡している。

  世界保健機関(WHO)の緊急プログラムを統括するマイケル・ライアン氏は、「比較的症状が軽いウイルスは、多数が感染した場合に大きなダメージをもたらす」と、29日の記者説明会で語った。

原題:Coronavirus Is No Ebola, and That Presents a Different Problem (1)(抜粋)

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