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新型ウイルスの影響必至、中国は刺激策強化か-民間エコノミスト

  • 預金準備率や金利引き下げが見込まれる-マッコーリー
  • 新型ウイルス封じ込めに向け財政支出を増やす可能性があるとシティ

中国では新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃を緩和するため、当局が対策が打ち出すと見込まれている。中国人民銀行(中央銀行)が十分な流動性を確保するほか、政府は支出を増やす公算が大きいと民間エコノミストは予想している。

  シティグループの劉利剛氏は、「経済活動の下方スパイラルを遅らせる」ために財政赤字を対国内総生産(GDP)比3%に抑えるルールを破らざるを得なくなると予想。マッコーリー・セキュリティーズの中国経済責任者、胡偉俊氏(香港在勤)は金利や預金準備率の引き下げといった措置が講じられる可能性があるとみている。

  死者数が増加し、感染拡大を抑えるために旅行規制が強化され、都市が封鎖される中、支出と生産面への悪影響がさらに顕著になりつつある。少なくとも短期的な落ち込みを政策対応で回避するのは難しそうだ。スターバックスやユニクロなどは店舗を閉鎖。製造業ではトヨタ自動車などが当面の生産を停止している。

China's expansion was already slowing before virus hit

  野村ホールディングスは、2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)を上回る打撃となりかねないとみている。陸挺氏らエコノミストは顧客向けリポートで、今年1-3月(第1四半期)のGDP成長率が19年10-12月(第4四半期)の6%から「大きく鈍化」する可能性があり、03年4-6月(第2四半期)の2ポイントを上回る減速ペースとなるかもしれないと予測。深刻な影響を受けている事業主を中心に、流動性や信用面の支援が提供されるとの見方を示した。

  野村のエコノミストは「預金準備率引き下げや利下げ、さまざまな融資枠、公開市場操作など全ての選択肢があり得る」としたものの、「新型ウイルスの感染拡大で内需がさらに弱くなり、今後の政策緩和の効果が薄れる恐れがあり、そうした措置によって景気が好転する公算は小さそうだ」と分析した。

Daily Life In Wuhan During Lockdown

武漢の病院(1月29日)

  朱海斌氏率いるJPモルガン・チェースのエコノミストは、主に小売売上高への1-3月期の「大きな負のショック」を織り込む形で20年の成長予想を下方修正。1-3月期の成長予想を従来の6%から5.6%に、20年通年についても5.93%から5.8%に引き下げた。

  その上で、中国の感染拡大を封じ込める能力次第だと指摘。 他の大方のエコノミストも同じような見解を示している。

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原題:
China Seen Boosting Stimulus Measures as Virus Hammers Economy(抜粋)

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