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武漢から帰国の3人が陽性、国内ヒト・ヒト感染認める-新型肺炎

更新日時
  • うち2人は国内初の無症状ウイルス感染者、患者は9例に-厚労省
  • 「水際対策のフェーズをもう一段引き上げる」-安倍首相

中国の湖北省武漢市からチャーター機の第1便で帰国した邦人206人のうち3人が新型コロナウイルスに感染していたことが分かった。うち2人は発熱などの症状がない初めてのケース。厚生労働省が30日、発表した。先に確認していた奈良県と大阪府の患者の事例から、国内でも人から人への感染が認められたと判断したことも明らかにした。

  患者として9例目となる武漢市在住の50代男性は発熱などの症状が出ていたという。搭乗者のうち、体調不良を訴え帰国直後に入院していた5人は陰性だった。このほか、男性を含め、発熱やせきなどの症状が認められた7人も入院した。

  症状が見られなかった192人は千葉県勝浦のホテルに滞在、検査結果が判明するまで経過観察が行われる。厚労省によると、新たにウイルス保有が確認された40代男性と50代女性は同県内の病院に搬送された。新型コロナウイルスの潜伏期間は2週間程度と考えられている。

  帰国者のうち2人はウイルス検査を拒否した。安倍晋三首相は30日午前の参院予算委員会で、「大変残念」と述べた。長時間説得したが法的拘束力がないため、断念したという。2人には自宅待機と毎日の健康状態チェックを求め、連絡を取ることによって対応したいと説明した。

  210人が搭乗した武漢発のチャーター機第2便は同日午前8時48分、羽田空港に到着した。菅義偉官房長官によれば、13人が体調不良を訴えている。湖北省で帰国を希望している邦人は30日時点で約300人いるという。政府は全員の帰国実現に引き続き取り組むとしている。

Japan China Outbreak

帰国者の検査が行われた国立国際医療研究センター

Photographer: Koji Sasahara/AP Photo

  厚生労働省は29日夜、大阪府在住の40代女性の感染が確認されたと発表した。武漢からのツアー客を乗せたバスのガイドを務めており、同じバスの運転手だった奈良県の60代男性もすでに感染が確認されている。同省は30日午前の記者会見で、2人の事例から国内でも人から人への感染が認められたと判断しているが、現時点では広い流行は認められないとの見方を示している。

水際対策強化へ

  政府は30日昼、安倍首相を本部長とする「新型コロナウイルス感染症対策本部」の初会合を開催。首相は情勢変化を踏まえ、「水際対策のフェーズをもう一段引き上げる必要ある」と指摘。感染拡大を防止するため、「これまでの発想にとらわれることなく柔軟かつ機動的な対策を講じる」と述べた。

  具体的には武漢市に滞在歴がある全ての入国者に症状の有無に関係なく、日本国内の連絡先を確認し、健康状態を把握できるようにする。政府のチャーター機で帰国する邦人についてはウイルス検査を含めた健康管理を徹底、国の研修所などの施設も全面的に提供する方針を示した。

日本国内での新型コロナウイルスによる肺炎発症は計9例
  • 1例目(1月15日)は武漢市に滞在歴がある神奈川県在住の30代男性
  • 6例目(同28日)は滞在歴のない奈良県在住の60代男性バス運転手-日本人で初
  • 8例目(同29日)は6例目の男性運転のバスにガイドとして同乗していた大阪府在住の40代女性
  • 9例目(同30日)は政府チャーター便で帰国した武漢市氏在住の50代男性-日本人で2例目
  • 他は来日していた武漢市居住者
(安倍首相の発言などを追加し、更新しました)
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