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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
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日銀委員に安達氏指名で市場はフラット化を警戒、緩和長期化の象徴

A cyclist passes the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo, Japan, on Tuesday, Jan. 21, 2020. The Bank of Japan took a brighter view of the economy and left its main policy settings unchanged Tuesday, offering a further indication that it is unlikely to add to its stimulus.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行の審議委員に積極的な金融緩和による経済成長とインフレ押し上げを目指す「リフレ派」の安達誠司氏が指名されたのを受け、市場では金融緩和の長期化があらためて意識されるとともに、利回り曲線のフラット(平たん)化が進むと警戒する見方が浮上している。

  野村証券の中島武信シニア金利ストラテジストは、リフレ派の起用は予想通りで市場への影響は限られるが、日銀がインフレ見通しを引き下げた直後だけに金融緩和の長期化を意識させ、超長期ゾーンの利回り曲線を緩やかにフラット化させる要因と予想する。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントの押久保直也シニアエコノミストも、利回り曲線に関してはフラット化バイアスを持った人物だという印象と指摘。「基本的にリフレ派だが、特徴としてはマイナス金利深掘りよりも国債買い入れに肯定的な考えを過去に示している。国債買い入れを増やす際には、現状のバランスだと超長期が買われることになる」と述べた。

  みずほ証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジストは、安達氏は昨年10月に発売された著書で黒田東彦総裁が始めた量的・質的緩和の効果を認める半面、マイナス金利政策は失敗だったと評価していると指摘。財政政策との協調を重視する論調が目立つ一方、いわゆる現代貨幣理論(MMT)には否定的な立場だとみている。

  一方、外国為替市場では今回の次期日銀審議委員人事への反応は限定的だ。バークレイズ証券の門田真一郎チーフ為替ストラテジストは、「リフレ派の原田泰委員の後任もリフレ派とされる人物が起用されたのは予想通り。安倍政権の金融政策に関する基本路線にダイナミクスの変化はなかったので、為替相場を含めて市場への影響は限られる」と説明した。

  丸三証券経済調査部長の安達氏は大和証券やドイツ証券でエコノミストを務め、2013年には浜田宏一内閣参与や岩田規久男前日銀副総裁、3月25日に任期満了を迎える原田審議委員らとの共著「リフレが日本経済を復活させる」を出版。政府は28日、原田委員の後任に安達氏を充てる国会同意人事案を衆参両院に提示した。

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