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アップルのサプライチェーン、連休後の混乱必至か-鴻海は状況注視

  • iPhoneはほぼ中国製、鴻海やペガトロンの生産拠点も影響免れず
  • 2月に量産開始予定の新型低価格モデルに影響大か

中国を中心とするアップル製品の製造拠点が春節(旧正月)連休後に混乱するリスクがある。アップルの提携先が中国で新型コロナウイルス感染拡大に直面しているためだ。同ウイルスへの感染で死亡した人は100人を超えた。

  世界中の「iPhone(アイフォーン)」は事実上、全て中国製。鴻海精密工業はアイフォーンシティーと呼ばれる河南省鄭州市で、和碩聯合科技(ペガトロン)は上海近郊の工場で主に生産している。これらの拠点はいずれも、新型コロナウイルス感染の中心地である湖北省武漢から500キロメートル以上離れているが、それでも影響は免れない。

Workers Inside The Pegatron Corp. Factory in Shanghai

上海近くにあるペガトロンの工場

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

  ムーア・インサイツ&ストラテジーのアナリスト、パトリック・ムーアヘッド氏は「サプライチェーンが混乱しないシナリオは想像できない」と述べ、「原材料や製造、組み立て、テスト、出荷に一つ大きな問題があれば、混乱が生じる」と指摘した。

  ブルームバーグ・ニュースは先週、予想以上のアイフォーン需要に対応するためアップルが生産を拡大していると報じた。同社は通常、高性能モデルを9月ごろ投入するが、2月に新しい低価格モデルの量産を開始する準備も進めており、より大きな影響を受けそうだ。

  アップルは小売りと企業体で中国に約1万人を直接雇用している。同社のサプライチェーンでもアイフォーンや「iPad(アイパッド)」、「アップルウオッチ」などを生産する数百万人が働く。これらの従業員の多くは連休中、数日間自宅にとどまっているが、会社側がウイルス感染防止でより長期にわたる自宅待機を要請するかどうかは明らかにしていない。

  ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は「中国での感染がさらに拡大すれば、サプライチェーンに悪影響を与える恐れがあり、投資家にとって大きな懸念材料になる」と述べた。

  アップルの広報担当者はコメント要請に応じていない。鴻海は中国の状況を注視していると説明した上で、特定の施設での生産に関するコメントは控えた。

  アップルが28日に行う決算発表後の電話会見では、新型ウイルスとその影響に関するティム・クック最高経営責任者(CEO)の発言に投資家やアナリストの関心が集まりそうだ。

原題:
Apple Supply Chain Braces for Disruption From Coronavirus(抜粋)

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