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新型ウイルスで封鎖された武漢市-退屈な生活の住民に不満や孤立感

  • 市内の道路は閑散、生鮮食品の価格は高騰-約900万人が市内に残る
  • 当局は新型ウイルス封じ込め強化-政府を信じているとの声も
An officer gestures in front of one of the roads blocked by the police to restrict people leaving Wuhan in China's central Hubei province.

An officer gestures in front of one of the roads blocked by the police to restrict people leaving Wuhan in China's central Hubei province.

Photographer: HECTOR RETAMAL/AFP
An officer gestures in front of one of the roads blocked by the police to restrict people leaving Wuhan in China's central Hubei province.
Photographer: HECTOR RETAMAL/AFP

新型コロナウイルスが発生し、移動が制限された武漢など中国湖北省内の複数の都市にとどまる多くの住民は、退屈かつ不自由な生活を強いられている。

  武漢市長によると、新型ウイルスの感染拡大に歯止めをかけるため23日に実施した封鎖前に約500万人が同市を離れたが、約900万人がまだ市内にいる。道路は閑散、生鮮食品の価格は高騰、いつまで自宅にとどまらなければならないのかと地元住民は考えている。

CHINA-HEALTH-VIRUS

自動車の通行がない武漢市内の道路(27日)

  中国共産党が新型肺炎の影響を封じ込めるため総力を挙げる中、李克強首相が27日、武漢市に入った。だが、極めて重要な春節(旧正月)連休に自宅にとどまらざるを得ない人々にとって、慰めにはほとんどならない。

  30歳代前半のアン・チョウさんという武漢市内の女性は「食べて寝るだけ。ブタのような生活を送っている」と話す。「退屈だが、感染防止のため常に自宅にいなければならない」と述べた。

  テクノロジー企業に研究者として勤務し、昨年12月に武漢に転居したばかりのアレン・チェンさんは自宅から5日間出ていないと明かす。当局から移動制限の発表があったため、多くの同僚は同市を離れたが、チェンさんはとどまった方が安全と判断した。帰省して天津の家族を危険にさらしたくないという思いもあったという。

  25歳のチェンさんは「最初の数日はかなりうろたえたが、確認された全体の感染例と比較して死者数が少ないように見えることから状況にも慣れつつあり、精神状態も良くなっている。自宅で自分を隔離さえしておけば、非常に安全だと考えている」と語る。

  武漢に住む別の女性で名字だけを明かした胡さんは市場は閉まっているものの、業者が外で通常価格の3倍程度で野菜を売り歩いているという。胡さん(34)が暮らす漢陽区の通りは誰も歩いておらず、通っている大学がいつ再開されるのかは分からないという。

  テクノロジー企業に勤めるチェンさんは「武漢の友人や私も政府の取り組みに大変不満だ」と漏らす。「新型ウイルスが昨年12月の早い時期に出現し、これに対処するのに1カ月はあったにもかかわらず、今はこのような状態だ。病院は何もかも足りない。職務怠慢だ」と話した。

  中国当局は新型ウイルスの封じ込めに向けた取り組みを強化しているが、北京大学に在学し武漢に帰省しているガブリエル・タンさん(20)らにとって状況は当面変わらないようだ。

  タンさんは「あらかじめ家に食料品や必需品を多く蓄えていたため、外出しなければならないというプレッシャーはしばらくの間は大きくない」とし、「われわれは皆非常に慎重で、外出を控えようとしている。ただ一方で、政府をとても信じている」と語った。

原題:
Worried, Angry and Isolated: Life Under Wuhan’s Lockdown(抜粋)

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