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新型肺炎、WHO「緊急事態」判断保留-武漢市は出発便運航停止

  • WHOは「国際的に懸念される緊急事態」かどうかの判断先送り
  • マカオは春節の行事を全て中止、香港鉄路は武漢発着の切符販売停止

世界保健機関(WHO)は22日、少なくとも17人の死者を出している新型コロナウイルスの感染拡大について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するかどうかの判断を先送りしたことを明らかにした。一方、感染拡大の封じ込めを目指す中国当局は新型ウイルスの発生地、湖北省武漢市の住民1100万人が市外に移動するのを原則禁止した。

  アジア時間23日も、新型ウイルスを巡る新たなニュースが駆け巡った。香港鉄路(MTR)は、高速鉄道の武漢市発着の切符販売停止を本土側との話し合いで決めたと、RTHK(香港電台)が報じた。またマカオ政府観光局は春節(旧正月)の行事を全て中止すると発表した。香港のテレビ局TVBが報じた。中止の理由は伝えていない。

  WHOは23日に再び会合を開き、戦略を決めるとした。WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は記者説明会で、「状況は刻々と変化しており、複雑だ」とした上で、「事を進めるにはより多くの情報が必要だ」と語った。

  シドニー大学のアダム・カムラッドスコット准教授は、春節前に武漢市の移動が禁止されたことにより、混乱が生じる可能性があると指摘。都市を隔離しようとすれば社会不安を引き起こし得ると述べた。

  同准教授はまた、春節前というタイミングは不運だったが、移動禁止は恐らく公衆衛生措置としては良いものだと思うと発言。「ウイルスの拡散阻止と、社会秩序維持・混乱阻止を両立させなけらばならない。中国当局は恐らく現在の状況下でできることを行ったと思う」と語った。

  中国は2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)危機の際は、情報提供を当初制限するなどして批判を浴びた。しかし今回は、専門家は概して、中国がウイルスの特定や遺伝子情報の開示を速やかに行ったと評価している。

  米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、SARSは最終的に、特定、隔離、検疫といった公衆衛生基準によって食い止められたと説明。「われわれがSARSから学ぶべき教訓はこの事であり、同じ原則を新型コロナウイルスに適用すべきだ」と語った。

  武漢市は航空機の出発便運航や、市外に向かう列車の運行を停止した。中国中央テレビ局(CCTV)が市当局を引用して伝えた。同市はバスと地下鉄、フェリー、長距離バスを含む公共交通機関も停止し、市民は特別な理由なく市を離れてはならないとされた。

  CCTVは、新型ウイルスが原因の肺炎による死者は前回発表の9人から17人に増えたと報じた。報告された感染者は少なくとも550人に達した。香港では新型ウイルス感染の「暫定的な陽性反応」が2件報告されており、米国でも1人の感染が確認された。メキシコとロシアでも感染の疑いが報告されている。

Threat Widens

Coronavirus has spread from China to at least seven other locations

Sources: National and municipal health authorities

原題:China Virus Triggers Wuhan Travel Ban Ahead of Holiday (2)
   Travel From Chinese City at Center of Virus Outbreak Halted (2)
   China’s Wuhan Suspends Outbound Flights, Rail Services: CCTV (1) (抜粋)

(最新状況などを追加して更新します.)
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