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シリコンバレーの次の革命はオープンソース半導体

  • 教育ツールとして開発のRISCーV、インテルやアーム標的に
  • グーグルやサムスンなど大手IT企業、RISCーVの可能性模索

ソフトウエアに革命をもたらしたオープンソースの動きは、半導体業界にも同様の影響を及ぼしそうだ。

  大手テクノロジー企業は誰でも無償で使用できるオープンソースのチップアーキテクチャー「RISCーV(リスク・ファイブ)」の可能性を探り始めている。

  チップデザインプロセスの重要部分の特許で守られたノウハウを代替することになるRISCーVはまだ初期段階であるが、インテルと競合するプロセッサーを開発し、ソフトバンクグループ傘下のアーム・ホールディングスのライセンスビジネスを徐々に突き崩していく可能性はある。

  昨年12月にシリコンバレーで開かれた会合には約2000人が集まりRISC-Vについて学んだ。RISC-Vはソフトウエアが半導体と通信する方法を制御する新しい命令セットアーキテクチャー(ISA)。

  わずか数年でRISC-Vは大学の教育ツールから、グーグルサムスン電子アリババ・グループ・ホールディングクアルコムエヌビディアを含むテクノロジー業界大手が可能性を研究する対象に成長した。

  RISC-Vの開発チームの一員だったカリフォルニア大学バークレー校のコンピューターサイエンティスト、クルステ・アサノビッチ氏は「大企業のほとんどがRISC-Vにかなり熱心に取り組んでいる」と述べた。同氏はRISC-Vに基づくチップデザイン開発を手掛けるスタートアップ企業サイファイブの共同創業者。

  オープンソースは少数の企業による独自のアイデアだけでなく、多数の貢献を活かすことになる。新しいコードが共有されるため、誰でもそれを見て改善し、その上に独自の貢献を構築できる。

  1990年代にはマイクロソフトのようなテクノロジー業界大手に退けられたが、その後は取り組みが広がり、インターネットやスマートフォン、多くのソフトウエア・アプリケーションの基盤になった。

  IBM は昨年、オープンソースの先駆者であるレッドハットを買収。ソフトウエア産業では過去最大のディールとなった。マイクロソフトでさえこうした潮流に乗り、オープンソース・コードの最大のリポジトリであるギットハブを傘下に収めた。

  半導体製造プロセスのごく一部を開放することすら業界関係者の多くには受け入れがたい考え方だが、十分な数の企業がオープンソースのアプローチにコミットすれば、知識の共用プールが創造される可能性があり、インテルとアームもペースについていくことが難しくなるかもしれない。

原題:Silicon Valley’s Next Revolution Is Open Source Semiconductors (抜粋)

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