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安倍首相、五輪開催で新しい日本外交「正念場」の1年-施政方針演説

  • 対北朝鮮対応では韓国との連携に言及、中東は緊張の高まり深く憂慮
  • 新経済対策で海外発下方リスクに万全、25年度のPB黒字化目指す

安倍晋三首相は20日午後の衆院本会議で施政方針演説を行った。演説テキストによると、東京五輪・パラリンピックが開催される今年は、戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する「正念場となる1年」だとの考えを明らかにした。

  北朝鮮との諸問題を解決し国交正常化を目指すとした上で、「条件を付けず」に金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談を模索する意向を改めて示した。北朝鮮問題への対応では「米国、韓国をはじめ国際社会と緊密に連携」すると述べた。10月の所信表明演説では「米国と緊密に連携」としていたが、今回は韓国にも言及した。

Nuclear Scandal Hangs Over Japan’s Abe As He Delivers Speech At Parliament Opening

安倍晋三首相

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日本外交における韓国の位置付けについて、「元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国」とし、「であればこそ、国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを切に期待する」と指摘した。

  中東情勢に関しては、緊張の高まりを「深く憂慮」と懸念を示し、緊張緩和と情勢安定化のための外交努力とともに、同地域での日本関係船舶の安全確保のため、自衛隊による情報収集体制を整えると派遣の意義を強調した。

  昨年取りまとめた新しい経済対策については、安心と成長の未来を切り開くものであり、災害からの復旧・復興に加え、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱など海外発の下方リスクにも万全を期すとした。「経済再生なくして財政健全化なし」の基本方針を堅持し、引き続き2025年度の基礎的財政収支(PB)黒字化を目指すと述べた。

  自由貿易圏の拡大については、EUを離脱する英国とも「速やかに通商交渉を開始」すると表明。環太平洋連携協定(TPP)のさらなる拡大や、インドを含めた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉を主導すると意欲を示した。

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