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東芝、ニューフレアのTOBが成立-HOYAとの買収合戦制す

更新日時
  • HOYAもTOB不実施を発表、他企業含め協業・買収の可能性探る
  • 「支配株主と少数株主の利益相反はなくならず」とアナリスト

東芝は17日、上場子会社のニューフレアテクノロジーに対する株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。ニューフレアを巡ってはHOYAもTOBの意向を表明していたが、東芝に軍配が上がった。

  東芝の発表によると、ニューフレア株のTOBには買い付け予定数の下限である163万3700株(所有割合14.27%)を上回る369万株の応募があった。ニューフレア株を保有していた東芝機械も180万8900株(15.8%)を応募した。東芝は従来からニューフレア株の52.4%を保有しており、TOB後の保有割合は84.66%になる。

  HOYAも同日、TOBを実施しないと発表した。広報担当の嵐田大志氏は電話取材で、今回のTOB表明は「もともと五分五分というスタンスだった。結果をそのまま受け止める」と述べた。今後は「東芝やニューフレアと協業や買収について協議する可能性はゼロではないが、半導体関連のほかの企業も含めて協業・買収の可能性を探っていく」としている。

  HOYAは東芝のTOBが成立しなかった場合、東芝より1000円高い1株1万2900円で最低でも66.67%の取得を目指す計画だった。HOYAの表明を受け、東芝はTOB期限を12月25日から今月16日に延長していた。

Toshiba Corp. Holds News Conference To Announce New CEO

東芝のTOBが成立した

  ニューフレア株の17日終値は前日比変わらずの1万1850円。HOYA参戦後の昨年12月16日には1万3670円まで上昇する場面があった。

  東芝はニューフレアを完全子会社化することで親子上場を解消し、経営資源の相互活用や意思決定の迅速化につなげる。東芝プラントシステム西芝電機に対して実施したTOBは、昨年12月に成立した。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、HOYAには高いTOB価格でも買いたい意欲が見え、投資家としても「合理的に考えたら高いところの方がいい」と言う。しかし、東芝勝利の背景には「ウェットな部分が相当ある」とし、海外と比べ経済合理性が効きにくい日本の「閉鎖的な環境」も影響したとみている。

  シンガポールのフィンテック企業、スマートカーマのアナリストを務めるトラビス・ランディー氏は両社の買収提案を判断するのは「ニューフレアの経営陣にとって荷が重かった」と分析。「支配株主と少数株主の利益相反の問題はなくならない」とも話した。

  ニューフレアは電子ビームマスク描画装置などを手掛ける半導体製造装置メーカーで、東芝機械から事業継承して2002年に誕生した。

(HOYAのコメントを追記します)
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