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5つの重要ポイントとその理由-米中貿易の第1段階合意文書

  • 知的財産、中国による米物品・サービスの購入
  • 技術移転、為替問題解決に向けたメカニズム、金融サービス

ホワイトハウスで15日、第1段階の米中貿易合意が署名された。合意文書の5つの重要ポイントは以下の通り。

知的財産

「米国は知的財産保護の重要性を認める。中国は、知的財産の主要消費国から主要生産国へとシフトする中で、知的財産保護・執行の包括的法律制度の確立と実施の重要性を認める。中国は知的財産保護・執行の拡充が技術革新的な国の建設と技術革新を推進する企業の成長、質の高い経済成長の利益にかなうものと確信する」
  • 重要な理由:知的財産の問題は、貿易戦争の発端となった通商法301条に基づく中国調査の中核部分だった

中国による米物品・サービスの購入

「2020年1月1日から21年12月31日までの2年間に中国は、付属文書6.1で特定した米国の製品や農産品、エネルギー製品、サービスの合計の購入・輸入が2017年の水準を確実に2000億ドル(約22兆円)以上上回るようにする」
  • 重要な理由:これは米中の関税合戦で打撃を受けてきた農家や企業にとって大きな救済策になる

技術移転

「両国は技術移転が自発的かつ市場ベースの条件で確実に行われるようにすることの重要性を確認するとともに、強制的な技術移転が重大な懸念であることを認める。両国は、技術と技術的変化が世界経済に多大な影響を与えることを考慮し、これらの問題に対処する措置を講じる重要性を認識する」
  • 重要な理由:米企業が中国に進出する際に不満を示す問題の幾つかに対処する

為替問題解決に向けたメカニズム

1. 為替政策や透明性に関する問題は米財務長官ないし中国人民銀行総裁によって、第7章で定められた2国間評価・紛争解決取り決め(Bilateral Evaluation and Dispute Resolution Arrangement)に付託される

2. 2国間評価・紛争解決取り決めの下で双方が満足する解決策に至らなかった場合は、米財務長官ないし人民銀総裁は国際通貨基金(IMF)に対しても、その責務に沿う形で以下を求め得る。(a) 当該国のマクロ経済・為替政策と、データ透明性・報告政策の厳格な監視、(b) 正式な協議の開始と必要に応じて助言提供

  • 重要な理由:米国は13日、中国の為替操作国認定を解除しており、このメカニズムにより米国は、市場に基づいた為替レートの原則を執行するあらたな方法を手にする

金融サービス

  「中国は米国の金融サービス業者による資産管理会社免許の申請を認める。地方の免許から始める形で米金融サービス業者は中国の銀行から不良債権を直接取得できるようになる。追加的な国家免許を付与する際は、中国は米金融サービス業者を中国の業者と同等に扱う」
  「20年4月1日までに中国は生命保険・年金保険・健康保険セクターの外国出資制限を解除し、米国が100%出資する保険会社のこれらセクターへの参入を認める。また中国は、国内に創設された米国が所有する保険会社が中国国内の保険資産管理会社を完全保有することに制限を設けない」
  「20年4月1日までに中国は外国出資制限を撤廃し、米国が100%出資するサービス業者が証券・ファンド運営・先物セクターに参入するのを認める」
  「中国は米国が100%出資する格付け会社を含む米サービス業者が国内外の投資家に販売されたあらゆる種類の国内債券を格付けするのを引き続き許可すると約束する。この合意発効後、3カ月以内に中国は、米サービス業者が格付けサービス免許を申請し保留となっている全ての案件を審査して承認する」
  • 重要な理由:銀行と保険会社、格付け会社は長年にわたり、中国市場参入を図ってきた

原題:Five Key Points in the Phase One U.S.-China Trade Deal(抜粋)

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