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米のさらなる対中関税引き下げ、合意署名後の状況次第-関係者

更新日時
  • 9月発動分以外の制裁関税は大統領選後まで維持される見通し
  • 署名から10カ月経過した時点で米国は進展状況を検証
トランプ大統領

トランプ大統領

Photographer: Zach Gibson/Bloomberg
トランプ大統領
Photographer: Zach Gibson/Bloomberg

米国が中国からの輸入品に現在課している制裁関税のうち、昨年9月発動分は第1段階の貿易合意で予定通り引き下げられる見通しだが、それ以外については11月3日の米大統領選挙が終わるまで維持される可能性が高い。

  事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、さらなる引き下げの有無は中国による第1段階合意の順守状況次第だという。米中は15日にワシントンで第1段階の合意文書に署名する予定。

  この結果、大統領選終了後まで温存されるのは、第1段階合意の発効を受けて15%から7.5%に半減される中国製品約1200億ドル(約13兆2000億円)相当に対する追加関税と、約2500億ドル相当に対する25%の追加関税となる。

  ムニューシン米財務長官は14日夜、記者団に対し、さらなる関税引き下げがあるかは米中が第2段階の貿易合意に達するかどうか次第だと述べるとともに、「選挙とは無関係」だとコメントした。

U.S. Treasury Secretary Steven Mnuchin Speaks At White House

ムニューシン財務長官(1月14日)

Photographer: Amanda Andrade-Rhoades/Bloomberg

  関係者によれば、署名から10カ月経過した時点で米国は進展状況を検証し、その結果次第で中国製品に課している制裁関税がさらに引き下げられる可能性があるということで、両国は理解しているという。関係者が部外秘情報であることを理由に匿名を条件に語った。

  この検証期間は合意文書に盛り込まれない見込み。9月に発動した中国からの輸入品約1200億ドル相当に対する15%の追加関税は7.5%に引き下げられると両国政府が12月に発表しており、これは影響を受けない。

  当局者らは合意署名と併せて86ページの合意文書を公表するとしており、さらなる関税引き下げ計画の存在を否定していた。

  対中制裁関税の多くが大統領選後まで維持される可能性が高いとの報道を受け、米株は下落。米国債利回りも低下し、ドルは対円で下げた。

  14日の早い段階でライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官は質問に共同で回答、電子メールで「合意の唯一の非公表部分は購入額の詳細を記した機密扱いの付属文書だ。購入額はこれまで説明されてきた」とした上で、「この件に関して米中に他の口頭ないし書面の合意はなく、関税の将来の引き下げの合意も存在しない」と説明した。

  一方、中国側は合意の下で特定の関税引き下げを約束していないものの、合意に盛り込まれた購入目標を達成するため、一定の米国産品を免税扱いとする。

  第1段階合意の調印式に出席予定の中国の劉鶴副首相は米商業会議所のトム・ドナヒュー会頭ら米産業界の首脳や、米中ビジネス評議会(USCBC)の幹部と会談した。米中の交渉担当者は14日に夕食を共にする予定。

原題:U.S. Won’t Cut More China Tariffs Until After November Vote (4)(抜粋)

(ムニューシン財務長官の発言を4段落目に追加して更新します)
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