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ゴーン氏逃亡で日本が海外情報発信を強化-法相は異例の連続会見

更新日時
  • 法相コメントは日英仏、地検も日英で個別事案では異例のコメント
  • 法務相は外圧受け弁明、国連に調査団派遣申し入れへー海渡弁護士

海外逃亡したカルロス・ゴーン被告の8日の記者会見を受けて、森雅子法相は9日未明に緊急会見し、午前にも再度会見を開いた。日本の刑事司法制度を批判したゴーン被告の誤った主張を世界に拡散させないための行動だとし、コメントも多言語で開示。同被告の海外逃亡は、日本の政府や捜査機関に海外への情報発信の強化を迫る格好となった。

  ゴーン被告が逃亡先のレバノンで会見を開いたのは日本時間8日午後10時。森法相は9日午前1時前と同9時半ごろに相次いで会見した。森法相は「被告人の会見の中で、特に日本の司法制度、刑事司法手続きについての批判があった。国内外に広く喧伝(けんでん)され、誤った認識が広がることは看過し得ない」とし、時差を踏まえ、未明に緊急会見を開いたと説明した。

Japan Justice Minister Masako Mori Briefs Media On Carlos Ghosn's Escape

森法相(6日)

  弁護士出身の森法相は2度目の会見では、外国メディアからの「事実」と「起訴事実」を混同した質問に対しても丁寧に答える場面も見られた。9日未明の森法相コメントは日英、午前のコメントは日英仏で法務省ウェブサイトに開示された。東京地方検察庁も9日未明に次席検事コメントを日英両言語でウェブサイトに開示した。ゴーン被告逃亡で東京地検がコメントを公表するのは5日に続き2回目で、個別事案で東京地検がこうしたコメントをウェブサイトに掲載するのは異例。

  これに先立ち、自民党の岸田文雄政調会長は4日午前、「日本の司法としてしっかり信頼回復に向けて努力しなければならない」と述べ、「国際社会の理解は重要だ。日本の外交も司法もしっかり国際社会に対する説明、発信を大事にしてほしい」と訴えた。産経新聞が伝えた。

  日本の刑事司法制度の改革を求めて活動している海渡雄一弁護士は、法務省の開示体制の変化について「内容は厳しく吟味しなければならないが、国際的メディアの批判にさらされて弁明せざるを得なくなっている」と指摘。

  ゴーン被告と法相の言い分が対立していることを踏まえ、「お互い言いっぱなしでは生産的ではないので、公平なレフェリーのいるところで議論した方がいい」と主張、国際機関などに公開調査を依頼して、「日本の刑事司法制度を第三者的立場からチェックしてもらうべきだ」と提言した。

(第5、6段落に法曹関係者コメントを入れて更新しました)
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