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イランの報復終わりとの結論、時期尚早-トランプ氏の賭けは当面成功

  • イランが米国への挑発をためらうとトランプ氏は考えているようだ
  • 司令官殺害への「最終回答」は中東からの米軍撤退だとイラン大統領
U.S. President Donald Trump, center, speaks in the Grand Foyer of the White House in Washington, D.C., U.S., on Wednesday, Jan. 8, 2020.
U.S. President Donald Trump, center, speaks in the Grand Foyer of the White House in Washington, D.C., U.S., on Wednesday, Jan. 8, 2020. Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
U.S. President Donald Trump, center, speaks in the Grand Foyer of the White House in Washington, D.C., U.S., on Wednesday, Jan. 8, 2020.
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

トランプ米大統領はイランの司令官を殺害するという就任以来で最大のリスクを冒したが、この賭けは今のところうまくいっている。しかし、いつまで続くかが問題だ。

  バグダッド時間8日未明のイランによる米軍駐留基地へのミサイル攻撃で死傷者は出なかった。このため、トランプ大統領は戦争へとエスカレートするかに見えた状況で、対決姿勢を後退させることができた。

  トランプ大統領は米東部時間8日朝の国民向け演説で、「われわれ全員が、世界をより安全で平和的な場所にするイランとの取引に向け協力して取り組まなければならない。イランが繁栄と力強い成長を遂げ、計り知れない潜在力を活用できるような取引も必要だ」と語った。

  1月2日のソレイマニ司令官殺害は劇的な力の誇示であり、少なくとも当面の間、米国とイランの力関係はリセットされた。米国内ではトランプ大統領の支持者の多くが活気づいた。

  トランプ大統領は、イランが今後、米国への挑発をためらい、両国が緊迫する中東の政情を塗り替える新たな合意に乗り出すことさえ可能と考えているようだ。だが、イランの報復が終わったかどうか全く見通せない。
  
  イランのロウハニ大統領はツイッターで、ソレイマニ司令官殺害へのイラン政府の「最終回答」は、「中東地域から全ての米軍を撤退させることだろう」と述べた。

  イラクの首都バグダッドの旧米軍管理領域(グリーンゾーン)に現地時間8日遅く、ロケット弾数発が撃ち込まれた。米大使館もグリーンゾーンにある。イラク治安部隊によると、死傷者は報告されていない。

  イランによるミサイル攻撃が比較的小規模だったことは、外交政策の非伝統的アプローチが相応の効果を発揮し得るというトランプ大統領と側近らの主張を補強する。

  トランプ大統領は「イランは対決姿勢を後退させつつあると見受けられ、それは関係国全てにとって良いことだ。世界にとって非常に良い」と発言。「世界各国との調和」を目指すようイランに呼び掛けるとともに「米国は誰であれ平和を求める者との和平を受け入れる用意がある」と訴えた。

  一方、2015年の核合意に署名したイランや欧州諸国が新たな合意の取り決めにより積極的になる可能性は低いようだ。イランは核合意の制限を履行しない意向を示しており、核兵器開発に一段と傾斜することもあり得る。

原題:Trump’s Soleimani Strike Pays Off as Iran Backs Away From War(抜粋)

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