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地検:ゴーン被告逃亡の経緯解明し適切に対処-旅券差し押さえも

更新日時
  • ゴーン氏の権利は十分に保障されていた-斉藤次席検事
  • 関係当局や関係国、国際機関と連携-森法務相

東京地検の斉藤隆博次席検事は5日、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告のレバノンへの逃亡を巡り、「関係機関と連携して、迅速かつ適正に捜査を行い」、同被告の逃亡の経緯などを明らかにして適切に対処するとのコメントを出した。

Outside Former Nissan Motor Co. Executive Carlos Ghosn's Beirut Property

ベイルートのゴーン被告の住居前に集まる報道陣

Photographer: Hasan Shaaban/Bloomberg

  ゴーン被告の逃亡は逃げ隠れすることや海外渡航を禁じた保釈条件に違反している上、正規の手続きのない出国は司法の手続きを無視した「犯罪に当たり得る行為」で遺憾との見解を示した。

  ゴーン被告はレバノンへの逃亡後の12月31日「私は今レバノンにおり、もはや日本の不正な法制度の人質ではない。日本の法制度では有罪が確実で、差別がまん延し、基本的人権が否定されている」との声明を電子メールで公表。「私は正義から逃げたのではない、私は不正義や政治的迫害から逃れたのだ」と主張していた。

  同次席検事は、豊富な資金力や人脈、多数の海外拠点を持つゴーン被告にとって逃亡は容易で、罪証隠滅の危険性があったことなどから拘留はやむを得なかったと説明。それでも、公判審理に向けて弁護人と十分な打ち合わせの機会を設ける必要性が高いなどの理由で保釈されており、「被告人の権利が十分に保障されていたことは明らか」と指摘した。

  そういった状況下で、ゴーン被告が「必ず出頭するとの誓約を自ら破り、国外に逃亡」したことは刑罰から逃れようとしているのに過ぎず、正当化される余地はないと強調した。

  NHKは5日、東京地検が裁判所の令状に基づいて都内の弁護団の事務所で保管されていた同被告のパスポート3通を差し押さえたことが関係者への取材でわかったと報じた。東京地検はパスポートに記載された出入国の記録などを分析するとともに、警察と連携して捜査を進め、出国の経緯を解明する方針という。

  森まさこ法務相も同日、ゴーン被告について「何らかの不正な手段を用いて不法に出国したものと考えられ、このような事態に至ったことは誠に遺憾」とのコメントを発表。関係当局や関係国、国際機関と連携し日本での刑事手続きが適正に行われるよう措置を講じる方針を示した。

  同相はゴーン被告に対する保釈がすでに取り消されているとともに、日本政府の要請で国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)がゴーン被告の身柄拘束を求める赤手配書を発行したことも明らかにした。また、出入国在留管理庁に対し、出国時手続きの厳格化を指示したとしている。

(旅券差し押さえに関する報道の内容を追加して記事を更新します)
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