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IMF提言の物価目標レンジ化、コミットメント弱体化も-日銀意見

更新日時
  • 足元で金利は上昇気味、景気刺激効果が不十分な恐れ
  • モメンタム損なわれる恐れ高まってない、副作用に留意

日本銀行が27日に公表した12月18、19日の金融政策決定会合での主な意見によると、国際通貨基金(IMF)が提言するような物価安定目標のレンジ化は、日銀の物価安定へのコミットメントを弱体化させる恐れがあるとの意見が出ていたことが分かった。

  IMFは11月に公表した日本経済に関する審査(対日4条協議)の声明で、日銀に対し、インフレ目標を幅で提示することで政策の柔軟性を高めることを検討すべきだなどと提言した。

  これに対して会合では、一部の政策委員が「政策枠組みは不断に検討すべきだ」としながらも、IMF提言については「日本銀行の物価安定へのコミットメントを弱体化させる恐れがある」と慎重な見解を示した。

  また、夏場に大きくフラット化したイールドカーブが戻し基調にある中で、ある委員は現行のイールドカーブコントロール政策について「景気悪化に対して金利の低下を許容することで、一 定の景気刺激効果がある」としながらも、「足元、金利は上昇気味にあり、これでは不十分な恐れがある」と指摘した。

  会合では、長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持を賛成多数で決定した。委員は物価情勢について「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れは一 段と高まってはいない」などと評価。「現在の金融政策運営方針を粘り強く継続すべきだ」との見解が示されたほか、「緩和政策の副作用について多面的に点検しつつ、十分留意して政策運営することが肝要」との意見も出た。

キーポイント
  • 物価目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れは一段と高まってはおらず、現状の金融市場調節方針と資産買い入れ 方針の維持が適当
  • 金融・財政のポリシーミックスの下で、現行の緩和政策を維持することで息の長い経済成長を支えることが重要
  • 海外経済動向を中心に、経済・物価の下振れリスクに注意が必要な情勢が続いており、引き続き緩和方向を意識した政策運営が適当
  • 下方リスクの厚い現在、追加緩和の要否を引き続き検討すべきだ
  • 消費増税後の消費の基調次第で、一層の金融緩和が必要になる
  • モメンタム、物価目標、政策判断の関係が不明瞭で、モメンタムの具体的な判断基準も不明確である
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(12月会合での主な意見を追加して更新しました)
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