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金融庁:かんぽと郵便に一部業務停止3カ月、不適正な保険販売で

更新日時
  • 1月1日から3カ月間、新規の保険商品販売と契約締結の停止を命令
  • 日本郵政に対してもガバナンス強化を求める業務改善命令

金融庁は27日、不適切な保険販売をしていたとしてかんぽ生命保険と日本郵便に対し、保険業法に基づきかんぽ生命の保険商品の募集と契約締結を来年1月1日から3カ月間停止することを命じたと発表した。

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一部業務停止命令を受けたかんぽ生命と日本郵便

Photographer: Tomohiro Ohsumi

  親会社の 日本郵政に対しても、経営責任の明確化や保険募集に関連する理念をグループ全体に浸透させるための組織作りなどガバナンス(企業統治)の強化を求める業務改善命令を出した。3社に対し1月末までに業務改善計画を提出することも求めた。

  JNNなどは日本郵政グループの長門正貢社長ら3人がきょうそろって辞任を表明すると報じている。日本郵政の後任社長には増田寛也元総務相が就任するとしている。

  総務省も、不適切な保険販売を巡り、日本郵政と日本郵便に対し、ガバナンス態勢の構築やコンプライアンスの徹底などを求める業務改善命令を出した。日本郵政に対しては、グループ全体のガバナンスを強化するため1月末までに改善計画の策定と提出を求めた。

  日本郵政グループが7月に不適切な保険販売があったことを公表したことを踏まえ、金融庁はかんぽ生命と日本郵便に対する立ち入り検査などを実施していた。

  この問題を調査していた外部弁護士からなる特別調査委員会(委員長:伊藤鉄男弁護士)は今月18日、法令や社内規則に違反した疑いのある事案が1万2836件あったと公表。背景には、営業目標達成のために実績のある人材に依存し、上司が問題のある販売員を厚遇するなど不適切な募集を黙認する風潮が形成されていたことなどを指摘した。

  不適切販売に加え、20日には総務省の鈴木茂樹事務次官が日本郵政グループに対する行政処分案の検討状況を日本郵政側に漏えいしていた事態も発覚。鈴木事務次官は停職3カ月の懲戒処分を受け、同日付で退職した。

  一連の問題を受けて、政府による日本郵政株の売り出しにも影響が及んでいる。関係者によると、政府は今年度内にも予定していた日本郵政株の売り出しを見送る方向だ。行政処分を受けて年度内に株式を売り出す環境が整わないと判断しているほか、日本郵政のガバナンス体制への懸念が政府内で強まっているためという。

  日本郵政の株価は低迷しており、政府が株式売却で東日本大震災の復興財源を確保するための目安となる1132円を下回ったままだ。財務省は今年4月、早ければ9月にも第3次となる売却を実施し、保有比率を現在の56.88%から法律で定められた下限の3分の1超まで引き下げるとしていた。

(発表を踏まえて記事を更新します)
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