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大和証券G社長:不動産と再エネ投資で400億円の利益期待、本業補完へ

  • 5年で不動産運用残高1兆5000億円、再エネ・インフラは3000億円に
  • 不適切販売が問題となった日本郵政との提携を見直す考えはない

大和証券グループ本社の中田誠司社長は、不動産運用事業と再生可能エネルギーやインンフラへの投資事業について、5年以内に合わせて最大400億円規模の経常利益を上げる潜在力があるとの認識を示した。本業の収益環境が厳しいなか、新たな収益源の確保を急ぐ。

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大和証Gの中田社長(2019年5月)

Photographer: Junko Kimura-Matsumoto/Bloomberg

  大和証Gは前期(2019年3月期)から3年間の中期経営計画で「ハイブリッド戦略」を掲げ、本業と必ずしもシナジーがなくても成長の可能性がある事業への進出を本格化させてきた。既存の銀行、不動産運用などの周辺事業に加え、農業やヘルスケア事業などの新事業にも相次いで参入した。

  中田社長はブルームバーグとのインタビューで、本業補完を担う本命として不動産運用と再エネ・インフラ投資を挙げ「将来的に大きな可能性を感じる。二つだけでも5年以内に300億円、400億円の利益を上げるポテンシャルが十分ある」と期待を示した。どちらも資産残高が積み上がるほど安定的な収益が上がるストック収益型事業だからだという。

  不動産運用事業は、子会社で運用する日本版不動産投資信託(Jリート)などの関連で19年3月期に運用残高1兆円、経常利益82億円を計上。中田社長は「3-5%程度の利回りの物件を入れてやっていく」とし、内部成長や買収などで約5年で残高を「1兆5000億円とかそういうところまで持っていけるのでは」と述べた。

  また、太陽光発電などの再エネ・インフラ投資を行う子会社、大和エナジー・インフラの運用資産残高は設立から約1年たった9月末時点で584億円。「大体、内部収益率(IRR)5-6%のものに投資している」といい、5年以内に運用残高を3000億円、経常利益は150億円に拡大させたいとの考えを示した。

  中期計画ではこうしたハイブリッド事業がうまく成長した場合のモデルとして、経常利益への貢献が18年度の18%から5年後に25%程度に増えるとはじく。18年度の経常利益831億円に対し既存ハイブリッド事業である不動産運用とインターネット専業の大和ネクスト銀行の同利益は計151億円だった。

  一方、提携先の日本郵政で発覚した不適切な保険販売問題に関しては「事実ならあってはならないことだ」としつつも、提携を見直す考えはないとの認識を示した。今回の問題で時期が多少遅れる可能性はあるとしながら「しっかり体制整備をしてもらい、予定通りファンドラップなどの投資一任業務を一緒にできたらいいと思っている」と説明。日本国内に最も根を張る金融インフラとの評価は変わらないとした。

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