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インサイダー取引で有罪認めた元SACのリー氏、一転して嫌疑晴れる

  • 連邦地裁判事は6月にリー氏の有罪答弁を取り消す判断
  • リー氏は2009年に行った取引を覚えていないという

SACキャピタル・アドバイザーズの元ポートフォリオマネジャー、リチャード・リー氏は、後に人生を一変させることになった取引を覚えていなかった。

  リー氏はSAC在籍時、上司のスティーブ・コーエン氏の下で12億5000万ドル(現在のレートで約1370億円)のファンドを運用していた。リー氏は多数の取引を行っていたため、2009年7月10日に購入した約1000万ドル相当のヤフー株は特に記憶に残っていなかった。

  しかし、13年3月に米連邦捜査局(FBI)が同氏に接触し、この投資が違法な内部情報に基づいていた証拠があると主張した時、同氏は追い込まれたように感じた。

  リー氏は13年7月にインサイダー取引で有罪を認め、政府による広範囲の取り締まりで有罪となった8人のSAC従業員の1人となった。しかし現在では一転してリー氏の嫌疑は晴れている。新たな証拠が浮上したことなどを受け、連邦地裁判事は6月にリー氏の有罪答弁を取り消す判断を示した。

  リー氏(40)は「なぜやってもいないのに罪を認めるのか、ほとんどの人には分からないだろう」と話す。

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リチャード・リー氏

写真家:テイラー・グラスコック/ブルームバーグ


  リー氏は事案決着後初のインタビューで、インサイダー取引を行ったことを断固として否定しながらも有罪を認めたことについて説明を試みた。

  同氏の弁護士、グレッグ・モルビロ氏は「ポートフォリオマネージャーやアナリスト、トレーディングのプロは、完全に合法かグレーゾーンか、違法なのかを問わず、自分が行った全ての取引を覚えているものだという誤解がある」と指摘。「4年、4年半たった後での話だ。ある日の出来事を詳細を思い出すのは非常に困難だ」と述べた。

  マンハッタンの検察当局はコメントを控えた。検察当局は当初、リー氏が他の違法な取引でも有罪を認めたと指摘し、再審の意向を示していた。しかし11月の法廷文書では、10年前の事案の「証拠確保が困難」であるため、同氏を不起訴処分にすると説明した。

  6月にリー氏の有罪答弁を取り消した判事は、同氏を無罪とする判断を下すまでには至っていない。それでもリー氏は嫌疑が晴れたと話している。

原題:
SAC’s Lee Admitted to Insider Trading. Then He Cleared His Name(抜粋)

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