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日本株楽観で迫る年末年始の長期休場、株式需給には正常化の波

  • 信用売り残は4週ぶりに減少、空売り比率は40%割れ
  • 1年前の年末年始は波乱、年明けに米ISM製造業指数の発表控える

年末年始の長期休場が接近する中、売りに偏重していた日本株のポジションに変化が出てきた。大発会にかけて波乱の展開となった1年前に対し、ことしは上振れが意識されつつある。

Final Trading Day Of The Year At The Tokyo Stock Exchange

昨年の大納会の様子

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  東京証券取引所が24日に発表した20日時点の信用買い残は前週より528億円増加した一方、売り残は369億円減少した。弱気姿勢を示す売り残の減少は4週ぶりで、減少幅は11週ぶりの大きさだった。

  東証1部の空売り比率も低下している。24日まで9営業日連続で40%を下回り、昨年9月以来の低水準になった。40%超が定着していた10月までとは様変わりした。

  こうした弱気姿勢の修正について、証券ジャパン調査情報部の野坂晃一上席次長は「昨年は日経平均1万8000円が意識されるほどの総悲観ムードだったが、ことしは逆に総楽観で年末を迎えている」と語る。年末年始の休場期間は6日と例年より長く、売り方は追加コストを支払う「逆日歩銘柄を売りポジションのままにしておけない」と同氏は言う。

1年3カ月ぶり低水準

  大和証券の細井秀司シニアストラテジストは「ことしは米中部分合意というプレゼントを株式市場は先に受け取った」と指摘。米国株が最高値を更新する中で英国の欧州連合(EU)離脱などの問題もクリアになってきたとした上で、「日本の企業業績は来期最高益を更新できそう。海外勢の買いが戻り、空売りしても株価が上昇しやすくなっている。相場の目線を下にする状況ではない」とみる。

  1年前の年末年始相場は、米金融政策の先行き不安が根強い中で暫定予算が不成立となり、日経平均株価は12月25日に1010円(5%)下落。年末までにいったんこの下げをほぼ埋めたものの、ことしの大発会は米供給管理協会(ISM)製造業景況指数の下振れや米アップルの業績悪化で一時773円安(終値は452円安)と、波乱の出だしとなった。

  連休中には米国で12月のISM製造業景況指数が発表される。市場予想は49で、前回からの改善が見込まれている。東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長は「ことしはISM製造業指数が下方向にかく乱されることが多かった」と前置きしつつ、「12月の数字は米中部分合意が確定した後で予想から上振れてもおかしくない。為替相場で円安が進めば1年前と逆となる可能性もある」とみる。

  証券ジャパンの野坂氏はいまの株式需給について、「過度に売りが積み上がった状態から適性な水準に戻り、東京株式市場が通常に戻ってきていることを示している」と受け止める。ただ、「1年前と正反対でことしは皆が先行きを楽観している。こういう時は落とし穴があることにも注意しなければならない」と付け加えた。

    

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