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大和証券G:不動産運用を強化、関連子会社の運用残高1割増の1兆円へ

  • 市場への資金流入は当面続く-大和リアル・エステートAM福島社長
  • 不動産向けの融資が増えていることは追い風-福島氏

大和証券グループ本社は不動産関連の運用を強化する。既存の不動産投資信託(リート)の増資や新たな私募リートの組成で成長を加速させ、関連子会社の運用資産規模を1年以内に直近の水準から1割強増やし1兆円に拡大する方針だ。

  同社傘下で不動産関連の運用を手掛ける大和リアル・エステート・アセット・マネジメントの福島寿雄社長がブルームバーグのインタビューに答えた。同社は大和証券オフィス投資法人を含む5本の上場・私募リートなどを運用している。9月末の運用資産残高は計約9000億円だった。

資産規模を1兆円に拡大へ

大和リアル・エステートAMの運用残高

出所:大和証G資料から

注:単位は1000億円、大和リアル・エステートが運用する5つのリートの合計

  東証リート指数の25日終値は2142.99ポイントと7月中旬に2000ポイントを突破して以降、12年ぶりの高値圏で推移している。福島社長は「指数が示す通り業界全体としては非常に好調だ」と指摘。長引くマイナス金利政策の下で比較的高利回りが見込めるため「運用先として魅力があり、市場への資金流入は当面続く」と話した。

  銀行の不動産関連融資が増えていることもリートにとって「大きな追い風」と述べた。日銀のリポートによると、6月末時点の銀行の不動産向け貸出残高は約80兆円とバブル期以来の水準となっている。福島社長はこの環境を捉えて資産規模の拡大を図る考えを示した。

  具体的には「新たな私募リートの組成や既存の私募リートの増資を検討している」とし、これにリートの合併に伴う資産拡大などを合わせて「1年以内に運用資産残高1兆円超とするのが当面の目標」と話した。また、親会社の意向次第とした上で、既存リートの買収も成長には有効な手段だと述べた。

リート指数は12年ぶりの高値圏で推移

  大和証Gは11月、大和リアル・エステートAMが運用を担う日本賃貸住宅投資法人と日本ヘルスケア投資法人を来年4月1日付で合併させると発表。大和証Gの持つヘルスケア関連施設などを取得して資産規模を約20%増の3030億円に拡大する。福島社長は物件を特化したリート2本の合併により、短期に多くの物件売買が可能になったとして「成長フェーズに入る時間を買った」と説明した。

  日本ヘルスケア投資法人は14年、有料老人ホームなど高齢者向け施設専門のリートとしては日本で最初に上場したが、日本版不動産投資信託(Jリート)の中で最も資産規模が小さいことなどが原因で投資口価格が振るわず、成長戦略の見直しを迫られていた。

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