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日産・関副COOが電撃退社、日本電産に移籍の意向-新体制に亀裂も

  • トロイカ体制の一角、業績改善の責任者が離脱-経営再建に痛手
  • 関氏は日電産の社長兼COOに-創業者・永守氏は人材引き抜き強化

日産自動車の新経営体制のトップの一翼を担う関潤副最高執行責任者(COO)が日産を退社し、モーターメーカーの日本電産に移籍する意向であることが24日、わかった。遅くとも2月までに入社し、社長兼COOになる方向という。新体制は今月発足したばかりで経営再建に取り組む日産にとって大きな打撃となりそうだ。

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日産の新経営体制発足後の会見で話す関氏(今月2日、横浜市)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  関氏(58)は日産を退社し、日本電産に社長兼最高執行責任者(COO)に就任する方向で調整が進んでいる。関氏は西川広人前CEOの後継者の有力候補の一人と見られていたが、ナンバー3の副COOに選ばれ、今月1日に就任したばかりだった。関氏は日産を退任し日本電産に入社する考えであることを認めたが、コメントは控えた。

  関氏は1986年に日産入社。防衛大学校出身という異色の経歴を持ちパワートレイン技術統括部の主管や中国合弁の東風汽車の総裁などを歴任。副COOとしては業績改善や商品・企画関連部門、次世代モビリティなどを担当していた。

  日産では会社法違反(特別背任)の罪などで起訴されたカルロス・ゴーン元会長の退任後に経営トップを務めていた西川氏が報酬不正問題でCEOを辞任。1日から内田誠新CEOとアシュワニ・グプタCOO、関氏のトロイカ(三頭)体制で再建に着手していたが、わずか3週間余りでその一角が離脱することになる。  

  日本電産広報担当の生島志朗氏はコメントできないと述べた。日産広報担当の奥田浩司氏に取材を試みたがコメントを得られなかった。

  日本電産はパソコン用小型精密ハードディスクドライブで高い世界シェアを持ち、最近はEVの普及を見越して車載用モーターの強化も進めている。高収益企業として知られ、売上高の規模では日産の8分の1程度だが時価総額は4兆5000億円前後と大きく上回る。

  EV化に加えてロボットや省エネ、物流革命の波に乗って2030年度に売上高10兆円を目指している創業者の永守重信会長兼CEOは他社からの幹部人材の引き抜きにも積極的で、18年6月からは日商岩井(現双日)や日産での勤務経験を持つ吉本浩之氏を社長に昇格させていた。

  ゴーン・ショックから1年以上たったが、日産の業績は米国事業の不振などで低迷が続いている。同社は11月に今期(20年3月期)の売上高や利益見通しを下方修正し、中間配当を引き下げて従来の年間配当予想を撤回した。22年度までに1万2500人規模のリストラも計画しているが、業績回復の見通しは立っていない。

  ダニエレ・スキラッチ氏やホセ・ムニョス氏などゴーン前会長時代からの幹部社員の流出も続いていた。

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