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日韓首脳、徴用工解決へ協議継続で一致-1年3カ月ぶり会談

更新日時
  • 健全な関係に戻すきっかけを韓国側から作るよう求めた-安倍首相
  • 文大統領、輸出管理厳格化前の状況に戻すよう要請-韓国

安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領は24日、中国の四川省成都で1年3カ月ぶりに正式な首脳会談を開催した。両首脳は北朝鮮への対応を念頭に、関係改善への意欲を示し、徴用工問題などの懸案で対話を続けていくことで一致した。

  日中韓首脳会談に合わせて開いた会談の冒頭、安倍首相は北朝鮮をはじめ安全保障に関わる問題について「日韓、日米韓の連携は極めて重要」とした上で、「重要な日韓関係をぜひ改善したいと考えている」と述べた。発言場面をNHKが放送した。聯合ニュースによると、文大統領も日韓の協力は安全保障には緊要であり、日韓は疎遠であってはならないと語った。

China Northeast Asia Summit

握手を交わす安倍晋三首相と文在寅大統領

Photographer: Lee Jin-wook/Yonhap via AP

  安倍首相は内外記者会見で、徴用工問題について「わが国の立場を伝えた」と述べ、「韓国側の責任で解決策を示すべきである」との考えを示した。韓国側が日韓基本条約や日韓請求権協定を守らないと「国と国との関係は成立しない」とも語った。

  文大統領に対しては「健全な関係に戻していくきっかけを、韓国側から作るよう求めた」と説明。両首脳で対話による解決の重要性については確認したという。

  韓国の大統領府報道官も、両首脳が徴用工訴訟での大法院判決を巡る両国の立場の相違を確認するとともに、相違を解決するために協議を継続することで一致したと発表。また、日本の韓国向け輸出管理を巡り、文大統領が厳格化措置導入以前の状況に戻すよう要請したのに対して、安倍首相は貿易当局者間で協議を続ける必要があるとの考えを伝えたとした。

  聯合ニュースによると、徴用工問題を巡って韓国では、文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が、問題解決に向けて両国の企業や個人の寄付金で基金を設立する法案を国会に提出するなどの動きが出ている。

  今回の首脳会談に先立ち、茂木敏充外相と韓国の康京和外相は24日午前、成都で会談。日本外務省によると、茂木氏は徴用工問題で国際法違反の状態を是正するよう改めて強く求めた。一方韓国外務省は、康氏が大法院判決を巡る日本の立場に強く反対したと発表。会談では外交当局間での意思疎通を継続していくことでは一致し、輸出管理についても議論した。

  韓国向け輸出管理を巡って両国は、16日に3年半ぶりに局長級による政策対話を再開。20日には日本側が、半導体材料3品目のうち、レジストについて特定企業間の取引で最大3年間の許可が取れるよう運用を一部見直した。

  日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所の安倍誠・新領域研究センター長は、韓国では現政権の外交政策に「手詰まり感」がある中、「総論的には日韓関係を何とかしないといけないとの雰囲気が出ている」と指摘。首脳会談の実現に一定の意義はあるが、徴用工や輸出管理など各論では「違いを埋め切れないまま」であり、両国間の問題が「一気に解決することは難しい」との見方を示す。

  輸出管理の問題についても同氏は、日本側は韓国の対応を受けて段階的に進める考えだが、韓国側には「トップが話せば変わる」との期待があり、「認識の違い」が大きいとした。

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(安倍首相の記者会見での発言を第3、4段落に追加し、更新しました.)
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