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【先週の新興国市場】株・通貨続伸、中国統計がリスク選好を後押し

  • 米大統領の弾劾決議案可決も、米中合意に伴う楽観ムードには影響薄
  • インド中銀総裁が緩和余地に言及、ブラジル中銀は成長予想上方修正

先週の新興国市場では米国と中国の「第1段階」貿易合意が引き続き買い材料となり、新興国株の指数は半年ぶり、通貨の指標は約5カ月ぶりの高値を付けた。米下院がトランプ大統領の弾劾訴追決議案を可決したものの、米中合意を受けた投資家の楽観ムードにほとんど影響しなかった。中国の経済統計が予想を上回る内容になったことも支援材料。

  12月20日終了週の主なニュースは以下の通り。

主なニュース:

  • 中国経済が安定し、成長の勢いを取り戻しつつある兆しが11月の統計で示された。米国との通商協議が「第1段階」の合意に達したばかりの中国だが、経済見通しに明るい兆候が新たに加わった。工業生産は前年同月比6.2%増、小売売上高は同8%増といずれも市場予想を上回った。ただ、1-11月の都市部固定資産投資は前年同期比5.2%増と少なくとも1998年以来の低い伸びとなるなど、下振れリスクも残る
    • 中国経済は2019年に6.1%成長となり、20年も6%を割り込むことはないだろうと、中国人民銀行(中央銀行)の元当局者が指摘した
    • IMFのゲオルギエワ専務理事は中国メディア、財新とのワシントンでの16日のインタビューで、米中間の貿易合意が来年の中国経済成長率を6%前後と、IMFが10月に予想していた5.8%から押し上げる見込みだと述べた
    • 中国は米国との貿易戦争において最初に関税を課した品目の中から、関税を免除する対象のリストの第2弾を公表した。国務院の関税税則委員会が声明で発表した
  • 米下院本会議は18日、トランプ大統領を「権力乱用」と「議会妨害」で弾劾する決議案を賛成多数で可決した
    • トランプ大統領は下院民主党が「米国の有権者に対し深い憎悪と侮辱」を示したとし、「この違法で党派的な弾劾の動きは民主党にとって政治的自殺行為となる」とし、同党が20年の大統領・議会選挙で報いを受けることになると警告した
    • 上院は19日、総額1兆4000億ドル(約153兆円)の歳出法案2本を可決し、トランプ大統領に送付した。歳出法案は来年9月までの政府運営資金を賄い、政府機関閉鎖が回避される
  • ムニューシン米財務長官は、米中が合意した通商協定の第1段階は技術的および法的な精査を経た上で、1月初旬に内容が公表され、署名されると述べた
資産別指数(ニューヨーク時間20日午後4時20分現在)週間
MSCI新興市場指数+1.9%
MSCI新興国通貨指数+0.3%
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て国債指数(19日まで)+0.05%

アジア:

  • 中国人民銀行(中央銀行)は19日の公開市場操作(オペ)で1月以来の大きな規模となる資金供給を実施した。年末の資金需要拡大を見越し、十分な流動性の確保を図る
  • インド準備銀行(中央銀行)のダス総裁は16日、同中銀には金融政策の緩和余地がまだあると表明した。しかし、そのタイミングは今後決定される必要があると語った

EMEA:

  • トルコは国内銀行が海外投資家と交換できるリラとハードカレンシー(国際決済通貨)の額を制限する
  • 米上院外交委員会はロシアが2016年の選挙に干渉したとして同国の個人やサイバー事業、液化天然ガス輸出施設に制裁を科す法案を可決した。トランプ政権は同法案に反対していた

中南米:

  • ブラジル中銀は四半期インフレ報告で、今年と来年の成長見通しを上方修正した
  • メキシコは最低賃金を20%引き上げる。ロペスオブラドール大統領による再分配政策強化の一環
今週発表のデータ
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原題:EM Review: China Data Supports Risk Appetite on Trade Deal Boost(抜粋)

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