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ことし3割高のフィデリティの日本株投信、20年注目は5G関連部品

  • 5G関連の電子部品の成長は株価に織り込まれていない-丸山CIO
  • 来年の日経平均は1991年来の2万5000円台トライも-丸山氏

フィデリティ投信が運用する国内最大の日本株ファンドは、2019年のパフォーマンスが大きく改善した。2020年は次世代通信規格(5G)関連部品に注目している。

  同社の丸山隆志副社長兼最高投資責任者(CIO)はインタビューで、5G関連の電子部品株は「仮に米中対立が深まっても関連部品の需要は強く、強気にみていいと思う」と述べた。日本ではまだ5Gの技術活用が限定的であるため、まずは部品から成長が見込めるとし、これは「株価に織り込まれておらずチャンス」と捉えている。

  20年の企業収益は前年から4%程度の増加を予想。景況感の改善が伴えば「日経平均株価は2万5000円を試す場面もある」とみる。

日経平均の長期チャート

  「フィデリティ・日本成長株・ファンド」の年初来騰落率は19日現在でプラス29%。東証株価指数(TOPIX)のプラス16%を上回り、ブルームバーグ・データによると同種ファンドの95%に対してアウトパフォームしている。純資産総額は4013億円と国内籍の日本株ファンドで最大(除くETF)。

  ファンドのリターンにつながったのは半導体関連や電子部品株と丸山氏は説明。これら銘柄は米中対立を背景とした業績の底割れ懸念で6月頃まで株価が下落したが、丸山氏は景気後退には陥らず業績の底入れは近いとみて「下がったところは買い場」と判断。年央からは業績底打ちで株価が戻ってきた。

  運用リポートによると、10月末時点の組み入れ上位3銘柄はミスミグループ本社、三浦工業、キーエンス。銘柄数は267。業種別では電機や機械の割合がTOPIXと比べて高い。

  クラウドサービスなどを含むITサービスは、人材不足などの問題に対処するためのシステム投資が非製造業でも続くと見込むものの、バリュエーションが高いため見極めたいとしている。

  ことしの運用実績は良かったが、18年の騰落率はマイナス24%とTOPIXのマイナス18%を下回った。3年で見ると年平均リターンは8.4%で同種ファンドに対するアウトパフォーム率は71%、5年では68%に低下する。楽天証券経済研究所のファンドアナリスト、篠田尚子氏は「ことし良かったのは銘柄要因。特定の銘柄に依存している可能性もある」との見方を示す。

  組み入れ比率2位でボイラーの製造やメンテナンスを行う三浦工業は年初来で50%上昇。こうした銘柄がファンドのリターン拡大に寄与したと篠田氏は指摘。このような場合ファンドに対する評価は「様子見」になると言う。

フィデリティ投信 日本成長株ファンドのパフォーマンス

  篠田氏は運用実績が20年以上と長く、近年のパフォーマンスが改善していることを評価しながら、「もう少し安定して欲しい」と話し、「今後も入念な銘柄調査をして組み入れの判断を続けられるかどうかが重要」とした。

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