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来年度の国債市中発行額、128.8兆円と7年連続減少-40年債増額

更新日時
  • 40年債は6000億円の増額、流動性供給入札は1兆2000億円の減額
  • 新規国債は10年連続減少、発行総額は借換債の影響で6年ぶり増加

財務省は20日、2020年度の国債発行計画を発表した。機関投資家向けの市中国債発行額(カレンダーベース)は128兆8000億円と今年度当初計画を6000億円下回り、7年連続の減少となる。年限別では長期ゾーンの流動性供給を減らす一方、投資家から増額要望の強かった40年債を増やしてバランスを取る。

  国債発行総額は、新規国債が19年度当初予算との比較で小幅減少する一方、借換債が増加するため、6年ぶりの増加となる。

市場参加者のコメント

野村証券の中島武信シニア金利ストラテジスト

  • 内容は織り込み済みだが、発行が減るので需給は締まる。超長期も政府保証債の発行減を考えると、40年を増発しても投資家の需要を埋めきれない可能性がある
  • 残存5年超15.5年以下の流動性供給入札は、10年以下の金利がマイナスに沈んで投資家の需要がない。日本銀行が残存7年付近の需給を緩和し、残存9年まで買わないようにした上、補完供給の貸出要件も緩和したので、業者もニーズが低下した
  • 日銀はペースを落としているとはいえ大規模な買い入れを続けているため、発行を減らし過ぎると需給が締まってしまう。そもそも補正予算を打っているのに大幅な発行減も不自然
キーポイント

<年限構成>

  • 流動性供給入札は初の減額、市場のニーズ低下を受けて残存5年超15.5年以下は1兆2000億円減額
  • 隔月発行の40年債は低金利環境と投資家の要望を踏まえて6000億円増額
  • 平均償還年限はカレンダーベースで9年2カ月と、40年債増額で1カ月延びる
  • 市場環境や発行状況に応じて、年度後半の発行額を変更する可能性

<発行根拠法別>

  • 新規国債は1000億円減の32兆6000億円程度と10年連続で減少
  • 借換債は4兆8000億円増の108兆円程度
  • 前倒債の発行限度額は43兆円に10兆円引き下げ

<消化方式別>

  • 市中発行額(カレンダーベース)は6000億円減の128兆8000億円程度
  • 入札時の追加発行分等は5兆2000億円増の17兆7000億円程度
  • 個人向け販売分は1000億円増の4兆8000億円程度

<入札方式見直し>

  • 第2非価格競争入札等は19年度当初比5756億円減の7兆9884億円、国債市場特別参加者の応札上限額を落札額の15%から10%に引き下げた影響を反映
  • 利付債の表面利率の下限を0.1%から0.001%刻みに引き下げ、国債市場特別参加者のシステム対応を見ながら2020年10月以降実施を予定

年限別国債(市中消化)発行額・回数 


 区分      年            月          頻度 

40年債3.0兆円(0.6兆円増)0.5兆円(0.1兆円増)年6回
30年債8.4兆円(変わらず)0.7兆円(変わらず)年12回
20年債10.8兆円(変わらず)0.9兆円(変わらず)年12回
10年債25.2兆円(変わらず)2.1兆円(変わらず)年12回
5年債22.8兆円(変わらず)1.9兆円(変わらず)年12回
2年債24.0兆円(変わらず)2.0兆円(変わらず)年12回
1年
割引短期国債
21.6兆円(変わらず)1.8兆円(変わらず)年12回
10年物価連動債1.6兆円(変わらず)0.4兆円(変わらず)年4回
流動性供給11.4兆円(1.2兆円減)
計128.8兆円

注:()は前年度比

当初計画の国債発行額比較(単位:億円)

2020年度当初前年比19年度当初
<発行総額> 1,534,62147,3281,487,293
新規財源債  325,562-1,043 326,605
復興債  9,241-43  9,284
財投債  120,000 ー 120,000
借換債1,079,81848,4141,031,404
<消化方式別発行額>
市中発行分

 1,464,621

46,328

1,418,293
カレンダーベース 1,288,000-6,0001,294,000
第2非価格競争入札79,884-5,756  85,640
年度間調整分96,73758,084  38,653
個人向け販売(窓販含む)  48,0001,000  47,000
公的部門(日銀乗換)  22,000 ー  22,000

(ストラテジストのコメントを追加して更新しました)

(市場関係者のコメントを追加して更新ました)
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