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ニューフレアが急反落、東芝会長「売る気ない」-HOYAと買収合戦

更新日時
  • TOB価格や期間変更の考えなし、2位株主の東芝機械の判断は尊重
  • 東芝のTOB期限は25日、不成立条件にHOYAは来年4月開始方針

ニューフレアテクノロジーの株価が急反落し、約2カ月ぶりの下落率となった。東芝の車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)は、ニューフレアへの株式公開買い付け(TOB)に対抗姿勢を見せたHOYAについて、「提案は率直に言ってよく分からない。基本的に売る気はない」と述べ、東芝によるTOB成立に自信を示した。

  車谷氏は18日のインタビューで、「われわれが売らないとそもそもHOYAのTOBは成立しない。どうしてそういうことになるのか不思議だ」とHOYAが13日に発表したTOBに疑問を呈した。25日を期限とする東芝のTOBについて、現時点では価格や期間などの変更は考えていないという。

  両社によるTOB価格の引き上げ合戦には発展しないとみられ、20日の日本株市場でニューフレア株は一時、前日比8.9%安の1万2320円まで下落。下落率は10月31日(11%)以来の大きさとなり、HOYAが提示するTOB価格の水準を下回った。

TOB提案を受けたニューフレア株の最近の動き

  東芝は、完全子会社化を目的にニューフレアへのTOBを11月に表明、1万1900円で14.27%の取得を下限にしている。一方、HOYAは東芝のTOBが成立しないことを条件に、2020年4月から1万2900円で66.67%を下限に取得を開始する計画だ。

  ブルームバーグのデータによると、ニューフレアの筆頭株主は東芝で52.4%、次いで東芝機械が15.8%を持つ。個人投資家などが保有する浮動株は21.2%。

  車谷氏はTOBの結果に影響力を持つ東芝機械の対応について、同社の判断を尊重する姿勢を示した。その上で、ニューフレアは東芝の工場内にあり、技術者も100人弱がかかわるなど一体運営しており、「他社に渡したら価値が出ない」と強調。仮にTOBが成立しなくても「うちの子会社だから別に何も困らない」と述べた。

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東芝の車谷会長

  ニューフレアは電子ビームマスク描画装置などを手掛ける半導体製造装置メーカーで、東芝機械から事業継承して02年に誕生した。同社を巡っては、物言う株主として知られる村上世彰氏と関係のある南青山不動産が今月に入り、「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案等を行うこと」を目的として株式を買い増した。

  ニューフレアの時価総額は約1550億円。東芝がHOYAのTOBに応じて約5割超の保有株を手放せば、現金が入る。しかし、車谷氏は東芝の株主にとっては「自社株買いより統合の方が圧倒的に有利」だとし、「売っても大したキャッシュにならない。アクティビストが喜ぶようなことは全く起こらない」と話した。

  車谷氏は三井住友銀行や外資系ファンドを経て18年4月から現職。不採算事業からの撤退やビジネスモデルの再構築を進め、エネルギーやインフラ関連事業の損益を改善させた。親子上場解消に向け、ニューフレアのほか東芝プラントシステム西芝電機にもTOBを行っている。

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