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アスクル株が1年超ぶり高値、ZHDとの資本提携の解消模索を中止

アスクルの株価が1年2カ月ぶりの高値を更新した。吉岡晃社長兼最高経営責任者(CEO)は17日夕の決算会見で、今夏に経営体制を巡り対立した筆頭株主のZホールディングスとの間で模索していた資本提携の解消は取りやめると表明。経営の安定化を見込む買いが入った。

  18日の取引で株価は一時、前日比12%高の3360円と大幅に続伸。昨年10月以来の高値水準を付けた。上昇率は今年7月17日(13%)以来の大きさ。

アスクル株の推移

  吉岡社長は8月の就任以降、ZHD経営陣とコミュニケーションを重ねてきた結果、提携解消を求めない方針に至ったと説明。両者の間で「アスクルの企業価値をどうやって上げるのか、業績を確実に上げることで一致した」とし、ZHDが展開する「『ペイペイモール』に乗らない手はない」と述べた。

  ZHDとの資本提携を解消した場合の株式売却先候補と進めていた協議を打ち切ったことも明らかにし、今後については「独立社外取締役を選任し、ガバナンスの仕組みをつくる」と言う。

  アスクルを巡っては、ZHDが今年7月に業績の早期回復や経営陣の若返りを図るとして岩田彰一郎前社長の取締役再任に反対を表明。他の大株主も巻き込む対立騒動に発展し、8月の株主総会で岩田氏と独立社外取締役3人が解任された。後継の吉岡社長も当初は経営の独立性を維持する観点から、ZHDとの資本提携解消の可能性を探る姿勢を打ち出していた。

  アスクルがこの日発表した6-11月期(上期)決算は、売上高が前年同期比4.3%伸び、営業利益は3.3倍の35億円となった。インターネット通販「LOHACO(ロハコ)」は減収だったが、消費税増税前の駆け込み需要もあり、オフィス用品などを販売する法人向けビジネスが伸びた。営業利益で前期比95%増の88億円を見込む2020年5月通期計画は据え置いた。

  野村証券の成清康介アナリストはリポートで、個人向けのBtoC事業について会社側がプライベートブランド(PB)比率の引き上げや合理化による損益分岐点の引き下げ、ペイペイモールでの成長加速に注力する方針を示したと指摘。23年5月期までに黒字化させるとの「目標期限を設定した点は評価される」とした。

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