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米中再衝突は不可避、第1段階合意でも根本的な対立続く-識者の見方

  • 第1段階の貿易合意には産業政策含まれず、5G巡る対立緩和されず
  • 地政学的問題や中国・新疆ウイグル自治区の人権弾圧巡る対立も残る

中国の習近平国家主席は米国と第1段階の貿易合意に至ったことに大喜びしていられないようだ。

  数カ月にわたる交渉の紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、先週発表された合意により、米中関係のさらなる悪化は回避された。中国経済が約30年ぶりの低成長に落ち込み、香港の騒乱に沈静化の兆しが見られない中で、国民の不満の高まりに直面している習主席にとって対米合意は重要な意味を持つが、せいぜい一息つけるだけにとどまりそうだ。

  第1段階の合意には、米政府が不満を募らせている中国の産業政策の問題は含まれていない。また次世代通信規格5Gや、台湾および南シナ海などの地政学的問題、中国・新疆ウイグル自治区の人権弾圧などを巡る対立も緩和されない見込みだ。

  オーストラリアのシンクタンク、ローウィー研究所の上級研究員で中国共産党に関する著作もあるリチャード・マクレガー氏は、「習氏はこれまで対米関係を守ろうとする中心的存在だった。このため、急速な関係悪化は習氏の評価に悪い影響を与える」と指摘。「混乱の末、習氏は引き分けに持ち込むことしかできず、根本的な対立は一切解決できていない。両国が再び衝突するのは避けられないだろう」と述べた。

  トランプ大統領が来年の大統領選で再選し、習主席との関係修復に動くようなことがあったとしても、米議会は中国に対する敵対的な姿勢を強めている。議会は香港人権法を圧倒的多数で支持し、中国のウイグル族弾圧への対応を強く求めている。

  米中間の緊張は、両国が今後第2段階の貿易協議を開始した段階で再び政治的レベルで表面化する公算が大きい。

China stocks finally held a 1% gain at the close on Friday

原題:Trump Trade Deal Buys Xi Time Before Next U.S.-China Battle(抜粋)

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