コンテンツにスキップする

【先週の新興国市場】株・通貨上昇、米中が貿易協議の第1段階で合意

  • 新興国の通貨、トルコ・リラ除いてすべて値上がり
  • 新興国の株式相場、8カ月ぶりの高値を付ける

先週の新興国市場では、株が8カ月ぶりの高値を付けたほか、通貨は7月以来の高値となった。米国と中国が貿易協議の第1段階でようやく合意した。週間を通じて相反する見解が示唆され相場は上下に変動したが、新興国通貨はトルコ・リラを除いてすべて上昇。先進国の中央銀行が金利を低水準に維持する姿勢を示したことも支えとなった。

  12月13日終了週の主なニュースは以下の通り。

主なニュース

  • 米中両国は貿易交渉の第1段階の文書で合意した。トランプ米大統領は対中関税が一部軽減されることを認め、米中交渉は直ちに次の段階に入ると述べた。貿易戦争激化への不安が少なくとも一時的に落ち着いた
    • 米国は中国からの輸入品1200億ドル相当への15%関税率を半減することに同意した一方、2500億ドル相当への25%関税は維持する。15日に発動予定だったスマートフォンや玩具など1600億ドル相当への関税引き上げは見送られるとも明らかにした
  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1.5-1.75%で維持することを決定。政策金利を2020年いっぱい据え置くことを示唆した。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は失業率が半世紀ぶりの低水準にあっても、労働市場のさらなる改善は可能であるとの認識を繰り返し示した
  • 米下院司法委員会はトランプ大統領の弾劾訴追決議案を賛成多数で可決した。大統領の不正疑惑が弾劾に値するかどうかを巡る民主、共和両党の激しい論戦を反映する投票結果となった
  • 中国共産党の中央経済工作会議は、来年の経済成長を「合理的なレンジ」内に維持すると表明。国営新華社通信が声明の要約を報じた。積極的な財政政策と穏健な金融政策を続けるとしている
  • 総選挙で大勝したジョンソン英首相は、来年1月の欧州連合(EU)離脱が実現可能になった。EU離脱を巡る不透明感は後退した
資産別指数(ニューヨーク時間13日午後4時20分現在)週間
MSCI新興市場指数+3.6%
MSC新興国通貨指数+0.9%
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て国債指数(12日まで)+0.5%

アジア:

  • 中国の消費者物価指数(CPI)上昇率は11月に拡大し、2012年以来の大きな伸びを記録。一方、生産者物価指数(PPI)は5カ月連続で下落し、中国人民銀行(中央銀行)にとって景気の下支えに向けたかじ取りは難しくなる
  • 年末商戦期に入っても抗議活動が続き小売業の妨げとなっている香港では、今後半年間に大規模な雇用削減や店舗閉鎖に見舞われる可能性がある

EMEA:

  • トルコ中央銀行は予想を上回る大幅な利下げを発表した。通貨リラの安定を追い風に、積極的な利下げを求めるエルドアン大統領の圧力から大幅緩和に踏み切った
  • 南アフリカ共和国のインフレ率は11月に低下し、9年ぶり低水準に近づいた。リセッションのリスクを背景に、同国中銀に景気支援を求める圧力が強まっている

中南米:

  • ブラジル中央銀行は政策金利を0.5ポイント引き下げ、過去最低の4.5%とする決定を下した。また次回の金融政策決定で慎重姿勢を取ることを示し、追加緩和に含みを持たせた
    • S&Pグローバル・レーティングはブラジルの格付け見通しを「安定的」から「ポジティブ(強含み)」に変更。2011年以来の格上げに一歩近づいた
  • メキシコ上院は、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の修正を承認した
今週発表のデータ
  • アジアはここをクリック
  • 東欧はここをクリック
  • 中南米はここをクリック

原題:EM Review: Phase-One Trade Deal Hopes Give Fresh Boost to Assets (抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE