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ラガルドECB総裁、底打ち兆しあると認識-初会見はやや明るい論調

  • リスク引き続き下方向も、やや顕著でなくなった-ラガルド氏
  • 戦略検証は1月開始、来年中の完了見込む-気候変動含め幅広く検討

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は12日、ユーロ圏の景気減速に不確実ながら底打ちの兆しがあるとの認識を示した。総裁として初の政策決定後の記者会見で語った。近い将来の追加利下げの可能性は低いことを示唆した。

  総裁は「成長減速に歯止めがかかった初期の兆候が幾つか」見られるとし、「基調的インフレの緩やかな高まり」も指摘した。成長見通しへのリスクは引き続き下方向だが、以前に比べ「やや顕著でなくなった」と述べた。

  ユーロは一時1.1154ドルまで上昇したが、その後に上げを縮めた。

「成長減速に歯止めがかかった初期の兆候が幾つか」見られると話したラガルドECB総裁

Source: Bloomberg)

  総裁が公表した最新のECB経済予測は、低調な見通しが当面は続くことを示した。来年の成長率予想は1.1%と、若干下方修正された。2021年は1.4%成長が見込まれている。 今回初めて示された22年の見通しは、成長率が1.4%、インフレ率が1.6%だった。2%弱のECBの目標には、まだ届かない。

  ECBはこの日、中銀預金金利を過去最低のマイナス0.5%で維持した。債券購入の月額も200億ユーロ(約2兆4000億円)と9月の発表と変わらなかった。

  一段の行動が必要かとの問いにラガルド総裁は、ECBはマイナス金利の「副作用を十分に認識している」と述べ、各国政府に財政政策と構造改革で支援することを訴えた。「スラック(たるみ)縮小に向けて他の政策が金融政策に加わるなら、非常に喜ばしい」と話した。

戦略検証

  ラガルド総裁はまた、03年以来初めてとなる戦略検証を来年1月に開始することを目指す考えを明らかにした。来年中に完了させる方針。現在のインフレ目標を見直す必要があるかどうかを検証する機会となる。総裁はそのような検証は遅過ぎたくらいだとも述べた。

  検証は「包括的」なものとし、欧州議員や学界、市民社会の代表の意見も聞く必要があると語った。「あらかじめ想定されている落としどころ」はないと言明し、気候変動やテクノロジー、格差拡大などの課題への対応も含むと付け加えた。

  ECBの使命について、これまでの在り方よりもはるかに幅広い考えを持っていることを示唆した。物価安定の責務を果たすことに加え「ユーロ圏市民により役立つため」ECBの業務をあらゆる部分について検討したいと語った。

  

原題:Lagarde Marks ECB Policy Debut With Optimistic Note for Economy(抜粋)

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