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雨宮日銀副総裁、経済対策は成長率にプラス-現行緩和推進が最適

更新日時
  • 副作用とのバランス取りながら、緩和効果を最大限発揮
  • 長期金利とイールドカーブ、現在の調節方針の範囲内での動き

日本銀行の雨宮正佳副総裁は12日、岡山市内で記者会見し、政府が5日に閣議決定した経済対策について、国内需要を下支えする効果があり、成長率にプラスに働くとした上で、現段階では現在の強力な金融緩和の推進が最適と判断していると語った。

  雨宮副総裁は、政府の経済対策を「時宜を得た適切な対応だ。政府支出が内需を支える効果もあるし、中長期的な家計や企業の成長期待が強化されることを期待している」と評価した。日銀の金融政策と財政政策との協調については「金融緩和と財政支出は景気刺激の適切なポリシーミックスであり、そうした対応が取られていると思う」とし、先行きの経済成長見通しに「プラスに作用する」と語った。

  その上で、今後の金融政策運営に関しては、政府の経済対策も踏まえて「今は財政・金融政策の効果の発現を注意深くみていく段階」との見解を示し、「現段階では、現在の強力な金融緩和をYCC(イールドカーブコントロール政策)の枠組みの下で進めるのが最適と判断している」と述べた。

  雨宮氏は、金融緩和の副作用拡大が懸念される中での金融政策運営について「効果と副作用のバランスを取りながら、金融緩和の効果を最大限発揮できるような政策対応を考えていくことが基本」と説明した。

  金融仲介機能への影響に関しては「長期金利の低下が行き過ぎてしまい年金や保険の持続性に対する懸念などをきっかけに、消費者マインドにマイナスの影響を与えるリスクも含め、総合的に判断する必要がある」と指摘。「金融機関収益だけを単独で取り出すというよりも、あくまでさまざまな効果と副作用を総合的に判断して最適の政策対応を取っていく」と語った。

  10日の国内債券市場で一時、長期金利が今年3月以来となるゼロ%に上昇したことに関しては「日々の動きについてのコメントは控える」としながらも、最近の長期金利とイールドカーブの動きは「大きく言えば、YCCという枠組みの下で、現在の調節方針の範囲内での動き」との認識を示した。    

  雨宮副総裁は午前の講演では、現状は世界経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクに最も注意が必要な局面と指摘し、当面は緩和方向を意識した金融政策運営が適当との考えを示した。

雨宮副総裁の午前の講演に関する記事はこちらをご覧ください

(雨宮日銀副総裁の発言を追加して更新しました)
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