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ゴーン被告、逮捕前にルノー・日産・FCAの巨大合併を構想

ルノーとフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が今年前半に合併を模索して物別れに終わったが、それ以前に両者の統合をもくろんでいた人物がいた。日産自動車の前会長で、会社法違反(特別背任)などで逮捕、起訴されたカルロス・ゴーン被告だ。

  ルノーと日産自動車、三菱自動車の3社連合の会長を務めていたゴーン被告は昨年11月に最初に逮捕、勾留される前、数カ月間にわたってFCAを加えた持ち株会社化による巨大連合の形成を模索していた。ブルームバーグ・ビジネスウィーク最新号が報じている。

  この統合計画はFCAのセルジオ・マルキオンネ前最高経営責任者(CEO)が昨年7月に死去して以降、勢いを得たと事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  ゴーン被告はマルキオンネ氏とそりが合わなかったが、同氏がいなくなったことで、ゴーン被告がFCAも含めるとグループ全体の年間生産台数が約1500万台とトヨタ自動車や独フォルクスワーゲンを超える巨大自動車グループのトップに就任する予定だった。

  ゴーン被告はかねてから新技術への投資を継続し、競合他社に追随するためには一定の規模が必要と提唱しており、米国で強い存在感を持ち、「マセラティ」や「ジープ」などのブランドを保有するFCAは有望な統合相手と見られていた。

  関係者によると、ルノーの大株主であるフランス政府が売却に合意すれば、FCAは持ち株会社かルノーの株式の相当量を取得し、新たに筆頭株主に躍り出る可能性もあったという。

  ゴーン被告は統合新会社の経営トップを数年務めて後継者を指名した後、世界最大の自動車メーカーをつくり上げたという実績とともに引退する予定だったという。FCAの広報担当者はコメントを控えた。

  しかし、ゴーン被告の逮捕によりこれらの計画は頓挫してしまった。ゴーン被告はすべての起訴事実を否認している。同被告の弁護人は捜査と逮捕は、日本の自動車メーカーが欧州主体に事業展開する企業の部門になることを望まない日産社内や、日本政府内部の人たちによって仕組まれたものだと指摘している。

  ブルームバーグ・ビジネスウィークは、ブラジルに生まれてレバノンに育ったゴーン被告が世界有数の自動車グループのトップに上り詰める過程から巨大企業トップとしてはまれな転落劇の舞台裏までを詳細に報道。保釈されて初公判に向けて準備を進める同被告の近況についても触れている。

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