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Photographer: Hollie Adams/Bloomberg
cojp

ジョンソン氏好感度増す、EUは勝利ひそかに期待か-弱い政権望まず

  • EUは水面下で英議会がハングパーラメントになることを恐れている
  • 投票日の12日はEU首脳会議初日の夕食会がブリュッセルで開かれる

欧州連合(EU)当局者や英国以外の加盟各国は、ジョンソン英首相の12日の総選挙での勝利を望んでいると公には認めたくない。

  だが個人的、政治的意見の相違や根強い信頼欠如にもかかわらず、ジョンソン氏の力強い勝利は、長らく決着しなかった英国のEU離脱がついに実現することを意味するとEU各国首脳らの周辺は認める。慎重さを要する問題だとしてEU当局者の少なくとも6、7人が匿名を条件に明らかにした。

  「英EU離脱をやり遂げる」というのが与党保守党党首ジョンソン氏の選挙スローガンであり、ほぼ4年間にわたる苦渋に満ちた交渉を経て、新たなページを開きたいという共通の願望が英国とEUの双方に存在する。

U.K. Prime Minister Boris Johnson Campaigns Ahead Of General Election

ジョンソン英首相

写真家:ホリー・アダムス/ブルームバーグ

  ジョンソン氏が首相に就任した当時、EUたたきのジャーナリスト、2016年の国民投票に向けた離脱キャンペーンの「顔」、失言癖のある外相経験者という評判で知られる人物を欧州側は警戒していた。しかし、EUサークルの間でジョンソン氏の株はその後上昇した。

  複数の当局者によれば、特にフランスのマクロン大統領はジョンソン首相とうちとけ、2人は互いに馬が合う関係となった。

  最近ではホスト役を務めた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、ジョンソン氏は好印象を与えたようだ。同氏がマクロン大統領やオランダのルッテ首相、カナダのトルドー首相とトランプ米大統領を物笑いにする様子がカメラで捉えられたのは、気安い会話を交わす関係を象徴するものだと当局者は語った。

  EUは水面下では、英議会が絶対多数政党不在の「ハングパーラメント」になることを恐れている。新たに発足する政権が弱く決定力のない交渉相手になれば、離脱後に始まる将来の通商協定締結交渉の妨げとなり、さらなる行き詰まりを招きかねない。

  英下院選の投票日である12日は、EU首脳会議初日の夕食会がくしくもブリュッセルで開かれる。投票の締め切りは英国時間午後10時(欧大陸時間同11時、日本時間13日午前7時)だ。

  来年1月31日に英国をEUから離脱させ、離脱後のEUとの関係を巡り協議を開始する権限がジョンソン氏に与えられるかどうか、選挙結果を示唆する情報がEU首脳に入り始めるのは、夜も遅くなってからになる。

原題:The EU Hopes Boris Johnson Wins Big to Get Brexit Over With(抜粋)

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